今回はニーズの多い大縄について書く。
まずは、大縄のスポーツ的な位置付けについて。
スポーツを大きく二種類に分ける。
例えば、個人競技と団体競技。
球技とその他。
演技による審査型(体操やフィギュア)と記録型。
色々ある。
その中で、対戦型と、自己記録達成型という分け方もできる。
対戦型とは、野球やサッカーのように相手と戦うスポーツ。
相手の力量や対応に結果が大きく左右される。
自己記録達成型とは、陸上競技やゴルフのようなものである。
記録を競うという面では対戦とも言えるが、要は自分自身との戦いである。
大縄指導についてまず、ここを考える。
「優勝」を目標とするなら、対戦型の発想になる。
「1000回達成」を目標とするなら、自己記録達成型の発想になる。
優勝を目指したら1000回達成するかもしれないし、1000回達成したら優勝がついてくるかもしれない。
逆もまた然りで、優勝しなかったけど1000回達成、または1000回達成しないけど優勝、かもしれない。
結果だけ考えるとどちらを目標にしても一緒のようだが、実際の意味は全く異なる。
私は、やはり自己記録達成型とするのが妥当だと考える。
以下のような理由からである。
「優勝する」「○組に勝つ」というような目標も、時に悪くはない。
しかし、その発想だと、大会当日まで周りの記録を気にすることになる。
また、○組を高めたり賞賛したりする余裕がなくなる。
せっかく○組がいい方法を発見した時に、教えてもらったり学んだりできなくなる。
互いに高め合うという発想が、持ちにくいのである。
だから、自分達の記録として「○回達成」の方がいい。
そうすれば、他の学級が良い記録を出した時には素直に驚嘆し、そこに学ぼうという姿勢になりやすい。
競争心を煽るのが目的ではないはずである。
教育行為として行う以上、全ての学級の児童が高まるという発想で、大縄指導にあたりたい。
その辺りが、「スポーツ」と「体育」の違いにもつながる。
2011年9月26日月曜日
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