2011年9月10日土曜日

教師の個性と得意な相手

個性の話について。
次のような本がある。
「オール1の落ちこぼれ、教師になる」宮本延春著 角川書店

中学1年~3年まで、オール1の成績で卒業したという、ある意味相当な強者である。
中学卒業時点で漢字は自分の名前が書けるだけ、九九は2の段、英語はbookの一単語のみ。
さすがにここまでの人は見たことがないレベルである。
「ヤンキー先生」の義家氏のような社会に反抗して暴れまくる感じではなく、完全な無気力タイプ。
勉強に意味を見いだせなかった著者が、アインシュタインの相対性理論に出会ったことで、勉強にはまっていくという話である。
最終的には、30代で教職につき、活躍する。
「自分より成績の悪い奴はいない」ということで、子ども達は希望を見出す。
氏が言うには「できない奴の気持ちが本当に分かる」ということである。

さて、この先生のようになりたいと私は思った。
しかし、無理である。
私は両親と死別をするような辛い経験もないし、ましてそんなすごい成績は見たこともない。
本当にできないで困っている子どもの心を、芯から理解するのは難しい。
人は、経験していないことは、実感できないのである。

つまり、教師にも個性があり、得意な相手、不得手な相手がいるということである。
勉強ができない子どもには、勉強ができない経験がある教師がいい。
逆に東大を目指す子どもには、やはり東大合格経験者の方がいい。

自分の経験に照らし合わせ、力になってアドバイスできる面、できない面を一度振り返るのもいい。
どんな子どもにも万人受けする教師は、存在しないと考える。

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