2017年11月23日木曜日

歴史の鉄則 便利と義務

最近読んだ本からの気付き。
次の本から、一文を引用する。
『サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福』
ユヴァル・ノア・ハラリ 著 柴田 裕之 訳 河出書房新社
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309226712/
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(引用開始)
歴史の数少ない鉄則の一つに、贅沢品は必需品となり、新たな義務を生じさせる、というものがある。
(引用終了)
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これは「歴史の鉄則」であるという。
つまり、これから起きることにも当てはまる。

本の中では農耕の導入から現代のコンピューターに至るまで、様々な具体例を挙げている。
「贅沢」「より楽な暮らし」による生じる義務や苦しみである。
郊外の豪華な家と車、良いワインと国外での高価なバカンス、それがないと人生ではないという強迫観念。
洗濯機、掃除機、食洗機、スマホで時短は加速し、余裕ができるどころか、短い時間でより多くをこなす義務を生じさせる。

「お手紙」なら届くのを何日もわくわくしながら待てるところも、「即レス」を求められる時代である。
そこに手紙のもつ独特の心の安らぎはなく、代わりに台頭するのは「ねば」「べき」の義務感である。
「既読」なのに即レスしないのは相手を無視しているのと同様の失礼な行為とみなされる。
実際、そこまで考える人ばかりではないのだが、勝手に頭の中で想像をふくらまし、苦しむ。

これからの時代、コンピューターは隆盛し続け、ますます「便利」で「贅沢」な暮らしが待っている。
国内外の行き来もどんどん壁が低くなり、国際化が進む。
この必要に伴い「英語」「プログラミング教育」も導入・強化されていく。
「便利」になるから、「当然」やることが増える訳である。
「歴史の鉄則」である。

要は、便利さとか楽を求めていくと、より苦しむ道にはまり続けるということである。
「忙しい」と感じている現代人は、これからますます「便利」になるのだから、死ぬまで忙しさと義務感が加速し続けるだけである。

私は今回、『「捨てる」仕事術』という本を書いた。
https://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-171335-5
「時短の本」だと思われるかもしれないが、全く違う。
「べき」「ねば」の常識を捨てようという提案である。
忙しいというのが自分自身の作り出した「神話」であり、異常事態だと気付こうという提案である。
どんなにスピードアップしても、その分仕事は無尽蔵に増えるのである。
力尽きて倒れる前に、捨てるしかない。

冒頭に紹介した全世界ベストセラーの本とはとても並べられないが、私の本もぜひ手に取ってみて欲しい。
本を書くことで、誰か一人のためになれたら、と願う。
それは、どんな本にも込められた、同じ願いだと思う。

2017年11月21日火曜日

腹が立つ時には

最近、腹が立つということが減った。
なぜか。
自分自身の怒りを眺められることが増えたからである。

腹が立つ時を考えると、大抵が「痛い」ところを突かれた時である。
もう一つは、自分が否定された、妨害されたと感じた時である。
要は、ほぼ全てが、自己防衛本能の発動である。

子どものケンカパターンを見ても同じ。
終始、お互いが「自分が悪くなくて相手が悪い」という主張である。
これをしている限り、永遠にケンカは終わらない。

最近、自分が腹を立ててる時に
「お。腹立ててるな。」と気付くことが増えた。
そうすると、腹を立ててるのが馬鹿馬鹿しくなる。

必ずしもこうなるとは限らないが、結構効果がある。

例えば教室で子どもが、望ましくない言動をする。
例えば電車の中で、望ましくない言動にあう。
そうすると、自分の中の「正義」が発動したがるのが感じられる。
お、出てきたね、と眺める。
そうすると、すっと引っ込む。

眺めると、色々と面白い。
何に自分が反応しやすいかわかる。

議論に負けるのが嫌なのは、自信がないからである。
車内で大きな喋る人が人が鬱陶しいのは、電車を自分のものだと思っているからである。
(それにしても、最近、よく酔っぱらいのおじさん集団によく当たる。
グリーン車に乗っても当たる。
試されてるとしか思えない。)

周りに起こる状況は、すべて修行である。
状況にとらわれないようにしたい。

2017年11月19日日曜日

やる気が出る仕事の探し方

次の本を読んだ。

『「仕事が速い」から早く帰れるのではない。「早く帰る」から仕事が速くなるのだ。』
千田琢哉 著 学研プラス
http://hon.gakken.jp/book/1340659400

タイトルからして仕事術系の本で、私の新著『「捨てる」仕事術』と内容的にリンクするところが多い。
著者の千田拓哉氏が自身のブログ上で「僕は中谷彰宏さんの影響を受けている。」
と明言している。
私も中谷さんファンということもあり、大変興味深く、面白く読めた。

この本から、次の文を引用する。
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(引用開始)
やる気が勝手に出る仕事とは、
どんな時に見つかりやすいのか。

それは意外なことに、
やる気の出ない仕事をやっている最中だ。
(引用終了)
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どういうことか。
以前も例として挙げた「テストの〇つけ」で考えてみる。

この状況における対策として、「どうすればこれを面白くやれるか」という工夫をし出す。
そこにやる気が出る。
面白くないことを面白くしようとする。
例の場合、テストの〇つけを楽しくする工夫をする。
どれだけ早くやれるかタイムチャレンジしてみるとか、音楽に乗ってつけてみるとか。
(これでミスが多くなると、元も子もないが。)
これが一つ。

他の対策として「どうすればこれを早く済ませることができるか」という工夫をし出す。
ある設問のみに絞ってまとめて〇をつけるとか、「×つけ」だけして後でまとめて〇をつけるとか、特別な道具を編み出すとか。
これがもう一つ。

そしてこちらが本質なのだが、「やる気の出ないことだからこそ、どうやればやらないで済むかを考え出す」ということ。
つまり、現実逃避している内に、「何が自分はやる気が出ることなのか」という答えに気付く。
逆算なのである。

やる気の出ない仕事に、やる気が出る仕事のヒントが隠されている。
苦手な相手にこそ、自分を改善するヒントが隠れているということに似ている。
(私と飯村氏の共著『やる気スイッチ押してみよう!』にも、冒頭に似た内容を書いている。)

就職活動を始めている社会人も多いと思うが、職業選びの一つの方法にもなる。
自分は、何をしたくないのか。
人に従うのが嫌なら、独立して会社を作る方向を考えるのがいいだろう。
自分で考えたり工夫するのが嫌なら、単純作業が多い仕事が向いている。
じっと座っているのが苦手、肉体労働が苦手、人に接するのが苦手、何でもいい。
嫌いなことがあるのが悪ではなく、逆もまた真ということである。
(ただし、大人が苦手だからという理由で、単純に子ども相手の仕事を選ぶと失敗する可能性が高い。
 なぜなら子どもの人間関係の本質は、大人のそれと同じだからである。)

苦手なことの中にこそ、光明あり。
あらゆることに応用の効く真理である。

歴史の鉄則 便利と義務

最近読んだ本からの気付き。 次の本から、一文を引用する。 『サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福』 ユヴァル・ノア・ハラリ 著 柴田 裕之 訳 河出書房新社 http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309226712/ ======...

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