2011年11月24日木曜日

残業は一時的な修行

次のような質問が来た。
以下、引用する。

>学校の行事が多すぎて、スケジュールがうまく管理できません。いつもギリギリになって苦しんだり、なんとかその場を乗り切る程度になってしまいます。

>どの学校も同じだと思いますが、じっくりと計画を考える時間など全くないと思います。もしやるなら、休日返上でやるしかないのが自分の現状です。

>しかし、それを続けると疲れやストレスが溜まり、モチベーションが上がりません。

>うまくスケジュールを管理するためには、重要なポイントを見抜いて要領よく進めることが必要だと感じますが、全くといっていいほどそれが出来ていません。経験も少ないので当たり前ですが…

>このまま慌てながら日々をこなすだけでは、いつまでも今のままのような気がしてしまいます。

>指導するポイントを見抜き、スケジュールを管理するにはどうしたらよいでしょうか。」

このような悩みを持つ方は、多いのではないかと思う。
実に、たくさんのポイントが詰まっている質問である。
一回では答えきれないので、数回に分けて回答する。

要約すると「多忙」=「時間がない」=「抜け出したい」ということだろう。

どうにかなること、ならないことに分けて考える。

学校行事の多さは、今すぐにはどうにもしがたい。
年度末に行われる教育課程編成の際に意見して、少しずつ減らすことが必要だろう。

しかし、質問者が困っているのは、今である。
今の時間をどうにかしたい。

これには、自分を変えていくしかない。
(他人は変えられない、自分は変えられる、という原則)

多忙を抜け出す方法その1は、「自分のレベルアップ」である。
具体的には、自分の中の「普通レベル」を上げる。
多忙解消に対して逆説的だが、苦しい思いをした分だけ、次からは楽になる。
例えば、「今から1時間走ろう」と言われたら、大抵の人は尻込みするが、フルマラソン経験者には「短距離」である。
毎日夜11時まで仕事をした経験がある人なら、9時までの残業は「楽勝」「早帰り」になる。
残業は絶対に減らしていくべきだが、一時的な「修行」と捉えた場合、意味がある。
そしてこれは、若い内に経験した方がよい。
やがて家庭を持ったりすると、修行したくても不可能になるからである。

したがって質問者が抱く「いつまでも今のまま」というのは、無用な心配である。
大丈夫、確実に成長している。
少なくとも、そういう危惧を抱く人なら、大丈夫である。
その努力に無駄はない。

しかしながら、「今すぐ抜け出したい」という思いも大切である。

(次号に続く)

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