2011年1月27日木曜日

跳べない子どもへの具体的手立て

以前、ごりごりに「跳ばせる」という精神論を述べた。
精神論だけで、具体的な方法も知りたいと思う。
これはその子どもの状態によるので、一概にこうだといえないが、一つの方法としてお伝えする。
なお、この「縄跳びシリーズ」は、縄跳びだけでなく、学級経営全般に共通する手法である。

まずは、「現状把握」。
どうして跳べないのかとらえる。
怖いからなのか、運動技能の問題か。
それをとらえて、具体的な手立てをうつ。
前者の場合は、
A手をつないで一緒に縄に入る(手をつなぐのは教師→クラスの子どもへと移行)
B縄を大きくゆっくり回す
C体育館でなくグラウンドで練習する(一年生は、縄が床につくあの音が怖いらしい。同僚の先生に教わった情報。)
D「郵便屋さんの落とし物」「ヘビ」のような、簡単な運動からステップを踏む
E縄をかえる(太い縄は迫力があり、痛そうなイメージがあるので、単縄のような細くて軽いものにする。)
などが挙げられる。
後者の場合は、
A単縄前回しを向かい合って一緒に跳ぶ
 →これができない場合は、手足の協応動作ができていないのが原因と考えられる。
B目を開かせる(まれに目をつぶって入る子どもがいる。怖いのもあるかも。)
C入るタイミングを教える。(一緒に縄に入る→背中を軽く押す→声かけをする、とステップアップ)
Dジャンプの位置を教える。(縄の中央まで走らせる)
E跳ぶタイミングで声をかける
などを行う。

そうしたことを行っている内に、ほんのかすか、わずかな進歩が見られる。
すかさず誉める。
大げさなぐらい誉める。
その小さな進歩を心から喜んで誉める。
それを、クラスの仲間みんなでやる。
それが、やる気につながる。

いずれにしろ、誰よりも本人が苦しんでいるのだから、あまり無理強いはできない。
無理強いはしないが、「あなたはできる」と言い続けること、具体的な手立てをうつこと、励まし続けることが担任の責務である。
ちなみに、クラスの仲の良い子どもに「○○ちゃんを練習に誘って」と声かけしておくことも大切である。
全体練習の場だと固まる子どもも、仲良しの子どもと少人数での練習だとリラックスしてできることもある。

なお、やっていて「何でこんなにもできないのか」と腹立たしく思う時があると思う。
その時の対処法だが、自分が「超」苦手な分野のことを思い浮かべるといい。
「お前なんでそんなできないんだ」と言われても、辛いだけだろう。
そう思うと、「仕方ないか」と思える。(と思う。)

子どもを信じ、自分を信じて、努力する。
辛い思いをした分だけ、得るものも大きいだろう。

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