2011年5月13日金曜日

「何のために勉強するんですか?」

教師なら、子どもから必ずこのタイトルのような質問を受ける。
色々答え方はある。
その中の答え方を三つばかり紹介する。

一つは、「大切な存在になる」ということ。
歴史の授業で「米作りの始まり」を教える。
米が作れるということは、猟生活からの脱却であり、食糧の安定につながる。
その時、必要とされるのは「米作りを知っている人間」である。
知識や技術があり、人々を導くことができる人間である。
(ちなみに、これらの人物が最終的にリーダーになり、豪族になっていく。)
人々を救えるリーダーには、知識や技術といった力、加えて人徳が必要である。
社会に出て人々に多く貢献したいならば、そういったことをたくさん勉強する必要がある。
まあ、こういう風に教えるのが一つ。
(間違っても「勝ち組になれ」といった方向に持っていかないこと。
他人のもとで働くことを否定しているのではない。)

もう一つは、「選択肢を増やす」ということ。
将来、なりたい夢があるとする。
この場合、勉強する方向性もはっきりしており、勉強する動機付けも十分である。
「夢に向かって努力せよ」で済む。
逆に、将来何になりたいか分からない場合がある。
それでも、自分が満足できる人生を歩みたいと思うことは、誰でも共通である。
だから、将来どんなことをやりたいと思っても対応できるように、一通りの勉強をしておく。
それが、後で選択肢を増やすことにつながる。

そして何よりも教えたいのは「勉強は楽しいからやる」ということ。
世界中の子どもの「願い」の第1位は、「学校に行って勉強すること」である。
日本の子どもは裕福だから、「新しいゲームが欲しい」といったことが第1位にあがる。
日本では、学校に行って勉強できる幸せは、健康であることのように当たり前すぎて、気付けない。
勉強できることは、幸せなのである。
人間には生来「知識欲」というものがあり、これが満たされると幸せを感じる。
毎日、たくさんのことを知ることができる学校の勉強は、幸せなことのはずである。
だから、勉強できる幸せを存分に味わおう。
そんな風に持って行く。

まだまだ勉強する理由は無数にある。
教師の側が、自信を持って「勉強しよう」と言えるよう、たくさん答えを用意しておきたい。

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