今回も、反応の多い道徳の授業ネタを。
なぜ反応が多いのかというと、恐らく道徳の授業が苦手な人が多いからではないかと思う。
何をしたら良いのかわからない人も多いだろう。
道徳授業にも様々な手法がある。
「ロールプレイング」などは、かなり広まっている手法である。
(ちなみに、この手法では絶対子どもに悪役をさせてはいけない。
本人も周りも、本当に悪い奴になった気がしてしまう。
悪役が必要なら教師がやる。)
他にも、討論型、ディベート型、説話(語り)型、自己内省(書く)型等々。
手法自体は無数にある。
誰にでもできる最も簡単な手法は、「読むだけ」というもの。
読むだけで道徳的価値を揺さぶられるという、何とも有り難いものである。
条件が一つだけある。
どんな資料でも良いというものではない。
いわゆる「力のある資料」の使用である。
これを探すこと自体が手間だが、ここをクリアすれば、授業はかなり安定して行える。
力のある資料の場合、ぐちゃぐちゃきくと逆効果なので、発問等は一つあれば十分である。
なくてもいい。
たった一つのポイントは、ゆっくりじっくり資料を読むことである。
誰がやっても、安定した授業効果が出る。
タイトルにあるのは、オススメの資料である。
杉原千畝の「六千人の命のビザ」。
今更紹介するのも憚られるが、6年生か中学生の担任に、特にオススメである。
副読本にある場合もあるし、インターネット上にも資料や実践が山ほどある。
読めば納得・感動のかっこよさである。
歴史で戦争単元に入ると、自虐的な話が多くなり、日本人としての誇りのような面が非常に落ちる。
ここはやはり、当時の日本人の良いところを紹介したい。
東郷平八郎や杉原千畝、石原完爾など、戦時中に気概と誇りを見せた日本人を紹介する。
そうすることで、日本人としての誇りを持たせたい。
この時期に教えるのに、ちょうどいい資料になる。
また、これは意見が分かれそうだが、私は基本的に道徳の資料は子どもに音読させない。
力のある資料の使用の際は、特にである。
教師が読んだ方が、話に集中できて入りこめる。
子どもに順番に音読などさせると、初見であるため、途中どうしてもつっかえる。
すごく音読レベルが低い子どももいる。
集中が途切れる。
音読指導が目的ではない。
そこの指導は、国語科の専門であって、道徳のメイン指導項目ではない。
話をじっくりきいて、自己を内省しながら話に入り込める方が大切である。
道徳の力のある資料については、また紹介していく。
2012年12月1日土曜日
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