2012年10月5日金曜日
「パパ」より「お父さん」で
先日も紹介したが、ある高校の校長先生のお話が、非常に為になった。
「モラロジー研究会」での講義である。
次のような話だった。
「パパ・ママ」という呼ばせ方がある。
これは、是非「お父さん・お母さん」に改めさせたい。
そもそも外国由来と日本由来という違いもあるが、語源が全く違う。
「パパ」は「タバコを吸う男性」を指す。
「ママ」は、幼児が食べ物を「マンマ」と発音し、「マンマをくれる人」である。
「お父さん」は「その家にいなくてはならない『尊い』人」に敬意の「御」を付けて「御尊さん」。
「お母さん」は「上さん(かみさん)」=「神様」に「御」で「御神さん」。
太陽神である天照大神も、女性である。
つまり、母親を家の中の太陽として位置付けている呼び方である。
さらに「かかあ」は「か」「か」がそれぞれ神様を指すので、神様二人分。
ぞんざいなようで、実はかなり相手を讃えている呼び方である。
つまり、呼び方で家庭内の「領域」を作るのである。
子どもにとって、親は尊い存在であるということを、言葉から教えていく。
そういう点からも、是非「お父さん・お母さん」で定着させたい。
そういう有り難いお話だった。
個人的には、保護者に向かってどっちを使えとかどうこう言えないと思う。
それぞれの家庭の方針があるだろう。
ただ、情報として、意味を知っておくことはいい。
吉田松陰も、死刑が決まった後の牢獄の中で、
「(学問を)知って死ぬのと、知らないで死ぬのでは、全く意味が違う。」
と言って、死ぬまで学問を続け、他の死刑囚をも学問に向かわせたという。
どちらを使うにせよ、知っている方がいいと思う。
その上での、選択である。
やはり呼称は大切であると再認識させられた。
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