アンパンマンの作者、やなせたかしさんがご逝去されて、もうすぐ49日である。
学級経営において、何かと使うことが多いアンパンマンの話を紹介する。
アンパンマンが生まれた背景が深い。
やなせたかしさんは戦時中の生まれである。
第二次世界大戦では出征している。
飢餓経験もある。
食糧が無い時代、他人に食糧を分ける行為は、自らを犠牲にする痛みを伴う行為であった。
自己犠牲をいとわず与えていただいた食べ物のありがたさを身に染みて知っていたらしい。
アンパンマンは、自分の顔の一部をむしって相手に渡す。
懐から出すのではなく、自分の顔が欠けるのがポイントである。
この状態だと力が出なくなるので、リスクを背負う行為である。
リスクを背負ってでも、弱っている相手を励ます。
次は、やなせさんの言葉である。
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逆転しない正義とは献身と愛だ。
それも決して大げさなことではなく、
眼の前で餓死しそうな人がいるとすれば、
その人に一片のパンを与えること
自分はまったく傷つかないままで、
正義を行うことは非常に難しい。
正しいことをする場合、
必ず報いられるかというと、
そんなことはなくて、
逆に傷ついてしまうこともあるんです
ぼくらも非常に弱い。
強い人間じゃない。
でも、なにかのときには、
やっぱりやってしまう。
ヒーローというのは、
そういうものだと思います
困っている人、飢えている人に
食べ物を差し出す行為は、
立場が変わっても国が違っても
「正しいこと」には変わりません。
絶対的な正義なのです
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「叱る」という行為について、似たような記事を少し前に書いた。
相手の為を思って叱って、逆に恨まれることもある。
それで叱るのをやめるのかというと、やめない。
「なにかのときには、やっぱりやってしまう」というのが教師である。
そうなることはわかっていても、やる。
正しいことをしようとすると、痛い。
アンパンマンというヒーローから学べることは、結構深いと思う。
2013年12月3日火曜日
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