2012年3月4日日曜日

理想の算数の授業の実現方法

例の「見せっこテスト」の意外な効能。
それは、「理想の算数の授業が簡単に実現する」ということである。

どういうことかというと、そのテストの仕方で起きる子どもの行動が、よく算数の授業研等で求められる姿に限りなく近くなるのである。

まず、わからない子どもが必死で解法を友達にきく。
何といっても点数に関わってくるので、必死である。
解き方として式だけでなく図や筆算まできちんと書かないと○にしないと告げてある。
仲間に書かせてはいけない。
だから、ききながら自分で必死で理解しようとする。

教える方も、すごくわからない相手に何とかわからせて得点させねばならないので、説明が必死である。
答えの丸写しは認めない、理解させることが教える条件と告げる。(ただし、子どもの裁量なので、効果はいかほどか。)
相手が頭を抱えていると、二人がかりや三人がかりで何とかしようとする。

中間層の子どもは、確認に必死である。
自分の解法は合っているのか、友達と解が一致しないのだが、どちらが間違っているのか。
例えば、0.0982を上から2ケタの概数にした時、解は0.1なのか0.098なのかで割れる。
互いに相手を説得するのに必死である。
問題数も結構あるので、時間いっぱい頭を使わないと間に合わない。

なぜ友達同士で必死かというと、正解を先生が教えてくれないからである。
先生が正解を教えてくれる時は、もう得点にならないのである。

つまり、問題解決学習で必要とされる
「自力解決」
「比較検討」
「説明」
あたりが、一挙に自動的かつ必死に行われることになる。
「習熟」は、テスト後に「教えてもらって○になった怪しい問題はもう一度」と自主学習等で取り組ませる。
(ここが、実は結構一番の難関である。)

やらせてみるとわかるが、「授業研でこれぐらい活気があるといいなぁ」という状態になる。

純粋に「テスト」としてみた時の問題点はあるが、月に1回ぐらいやってみて損はない方法である。

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