2013年6月6日木曜日

「ごんぎつね」で何を指導するか

ごんぎつね。
国語の全ての教科書会社で採用されているといういわずもがなの超定番教材。
研究され尽くされている感もある。
先日、サークルでこの教材についての素材研究を行った。
さんざん話し合った結果、結局何を指導するのかが話題になった。

例の如く、以下に野口芳宏先生のご指導をシェアする。

そもそも、児童文学は「子どもの為の文学」である。
子どもが自分で読むことを前提にしている。
授業で扱われたり、大人が介在することを前提にしていない。
だから、授業で扱う際には「ここだけは教えないと」という点に限定する。
それは即ち、教師の読みと子どもの読みの落差がある部分である。
指導しないと、読み飛ばして作品の良さがわからないような部分である。
子どもの「不備・不足・不十分」をつく。
逆に言えば、それ以外を詳細に指導するのは、お節介になるので扱わない。

「ごんぎつね」ならどこか。
一つは、ごんのいたずらについて。
どれもひどいが、特にもみがらに火を付ける行為などは、いたずらの域を越え、重犯罪である。
しかしながら、子どもはごんに好意的な見方をしやすく、ここは読み飛ばすので指導する。

もう一つは、描写の素晴らしさについて。
情景描写が美しい作品であるが、子どもは読み飛ばす。
意味がわからないものも多い。
よって、ここも作品を深く味わえるようにするため、指導する。

文学作品の指導は「焦点精査」し、基本5時間以内に指導するということだった。
(指導書では、「ごんぎつね」は10時間扱いである。)

次回、もう少し「ごんぎつね」の話をシェアする。

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