今日は授業のミニネタ系を。
「まずは人気の先生になろう!」の著者の飯村先生が、とある研修会で紹介したネタである。
私も似た実践を知っていたので思い出し、それについてお話をした。
必ず子どもの意見が割れる面白い実践なので、紹介する。
どなたかの原実践があるのだが、今すぐわからないので、私のアレンジバージョンの紹介である。
大根を一本用意する。
こんなお話をする。
「一人暮らしの時、買った野菜が大きすぎることがよくありました。
そういう時、買ったものを友達と分けたりします。
もちろん、お金がないので、あげはしません。(笑)
代金も半分こです。
ただ、見ての通り、大根は細い部分と太い部分があり、うまく半分にできません。
そこで、こうしてみました。」
大根を、ひもを使ってつりあう位置で吊るす。
そこのつりあった位置で切る。
左右の太くて短い方をA、細くて長い方をBと名付ける。
「AとB、平等で、重さも同じですよね?」
ほとんどの子どもがうなずく。
「本当に?」
おや、という顔をする。
選択させる。
「Aが重い」「Bが重い」「同じ」
あわせて、理由もノートに書かせる。
色々な意見が出る。
ところで、どれが正解だろうか。
ちょっと考えて、選択してから読み進めていただきたい。
実際やってみると、Aが重い。
これは、6年理科「てこのはたらき」の応用である。
モーメントの大きさは「重さ×支点からの距離」で決まる。
つまり、Aは「重い×短い」、Bは「軽い×長い」という状態で、左右のモーメントの大きさがつり合っていたのである。
針金でも違ったものがやれる。(こちらは飯村先生の実践で、初めて知ったもの。)
まっすぐの針金をさきほどのようにひもでつり合わせる。
大根と違い、この場合、左右の重さは等しい。
そこで、片方だけ大きくぐにゃりと曲げる。
どちらに傾くか。
この場合、伸ばしたままの方である。
重さは同じで、距離が長いからである。
原理はわかっているのに、なぜか間違える。
人間はイメージで答えるということがよくわかる。
6年担任の方には、年度末にでもぜひやってみていただきたいオススメ実践である。
2013年4月3日水曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
-
名称の謎の話。 小学校で行う跳び箱の切り返し系の技といえば、開脚跳びとかかえ込み跳び。 かかえ込み跳びは「閉脚跳び」とも呼ばれる。 名称が二つあるのは、学習指導要領での表記の変遷による。 以下、体育の豆知識。(興味ない方は読み飛ばしていただきたい。) かかえ込み跳び...
-
前号の続き。 教師にとっては、結構知っておくべき「大切」な事ではないかと思う。 (そして、教師以外の人々には本当にどーでもいい話題であるかもしれない。) 例の如く野口芳宏先生よりずばり。 「課題」は出されたもの。 「問題」は感じたもの。 つまり、教師から与えたものが「学習課題」。...
-
教材研究という言葉が一般的である。 教えるために、教師として教材を読むのが教材研究である。 (まるで私がわかった風な口をきいているが、完全に野口芳宏先生の受け売りである。 以下同様。) 教材研究の前にすべきは、素材研究。 教えるためでなく、一読者として作品について調べ、読み込む...
0 件のコメント:
コメントを投稿