2013年4月3日水曜日

つりあった大根、どちらが重いか

今日は授業のミニネタ系を。

「まずは人気の先生になろう!」の著者の飯村先生が、とある研修会で紹介したネタである。
私も似た実践を知っていたので思い出し、それについてお話をした。
必ず子どもの意見が割れる面白い実践なので、紹介する。
どなたかの原実践があるのだが、今すぐわからないので、私のアレンジバージョンの紹介である。

大根を一本用意する。
こんなお話をする。
「一人暮らしの時、買った野菜が大きすぎることがよくありました。
そういう時、買ったものを友達と分けたりします。
もちろん、お金がないので、あげはしません。(笑)
代金も半分こです。
ただ、見ての通り、大根は細い部分と太い部分があり、うまく半分にできません。
そこで、こうしてみました。」

大根を、ひもを使ってつりあう位置で吊るす。
そこのつりあった位置で切る。
左右の太くて短い方をA、細くて長い方をBと名付ける。

「AとB、平等で、重さも同じですよね?」
ほとんどの子どもがうなずく。
「本当に?」
おや、という顔をする。
選択させる。
「Aが重い」「Bが重い」「同じ」
あわせて、理由もノートに書かせる。
色々な意見が出る。

ところで、どれが正解だろうか。
ちょっと考えて、選択してから読み進めていただきたい。


実際やってみると、Aが重い。
これは、6年理科「てこのはたらき」の応用である。
モーメントの大きさは「重さ×支点からの距離」で決まる。
つまり、Aは「重い×短い」、Bは「軽い×長い」という状態で、左右のモーメントの大きさがつり合っていたのである。

針金でも違ったものがやれる。(こちらは飯村先生の実践で、初めて知ったもの。)
まっすぐの針金をさきほどのようにひもでつり合わせる。
大根と違い、この場合、左右の重さは等しい。
そこで、片方だけ大きくぐにゃりと曲げる。
どちらに傾くか。

この場合、伸ばしたままの方である。
重さは同じで、距離が長いからである。
原理はわかっているのに、なぜか間違える。
人間はイメージで答えるということがよくわかる。

6年担任の方には、年度末にでもぜひやってみていただきたいオススメ実践である。

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