チャンス・チャレンジ・チェンジシリーズ。
前号の「ノミの天井」の話の続き。
怖がって跳ばない状態をどうするか。
一番いいのは、最初から天井を設けないこと。
天真爛漫な幼児期は、この状態である。
できないと思っていない。
「仮面ライダー」にだって「ヘラクレスオオカブト」にだってなりきれる。
(やがて、人間である以上、さすがに将来カブトムシにはなれないことには気付く。)
限界知らず、天井知らずの無敵状態である。
実際は、社会に生きる中で、自然と自分で天井を作っていく。
ちょっと高く跳んで箱から飛び出すと、叱られたり変わり者扱いされる経験を積む。
「適当」な高さに跳ぶことを覚え、習慣化する。
それ以上は私にはできないと思い込むようになる。
必要以上に怖がって引っ込むようになり、できるはずのことまでやらなくなる。
この状態から回復するには、周囲の励ましが必須である。
「あなたはできる」と繰り返し伝える。
加えて、跳べなかったはずの仲間が跳んでいるのを見る。
そこで初めて、ちょっと自分も跳んでみようかなと思う。
跳んだだけで称賛され、痛いはずがそうでもないと気付く。
もっと高く跳べるかなと思う。
これを繰り返す。
やがて、本来自分が持っている能力に気付いていく。
「自信がつく」という状態である。
ノミの話で何だか申し訳ない気もするが、教育の抱える問題点に合致する話だと思う。
2013年11月29日金曜日
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