前号の続き。
触覚過敏というものがある。
文字通り、触るということに関して過剰な反応を示す。
口の中に物を入れていると安心するので、指しゃぶりの癖が目安の一つになる。
一方、歯ブラシなどの異物を口に入れるのは苦手なことが多いらしい。
他にも抱っこや手つなぎ、散髪、靴下等を嫌がることもある。
多分、クラスに思い当たる節のある子どもが浮かぶのではないかと思う。
「ぬるぬる」「べとべと」「ちくちく」等の感触を極端に嫌う。
たとえば、「ちくちく」なら、服についてるタグが苦手な場合もある。
これらを嫌がる場合は、触覚過敏の可能性がある。
抱っこは嫌がるのに、教師や親にやたらとまとわりつくという傾向もある。
「触られるのが嫌」なので、自分から触って「取り込む」という反応になるらしい。
別の反応だと「身構える」「逃げる」「攻撃する」という場合もある。
いずれも、全ての生物にある「原始的」な反応らしい。
(微生物も、触るとこれらの反応を起こす。)
つまり、生命のプログラムの反応として組み込まれている訳である。
これらの子どもに触れる時の注意点がある。
それは、「しっかりと触る」こと。
表面をなでるような触り方やつつくような触られ方を最も嫌う。
背中を触る時も、手のひら全体でしっかりと押す。
そうすることで、「先生が手で触ってきた」とわかる。
「得体の知れない物」が触れたと認識されないことである。
こういう子どもは、いわゆる逸脱行為が起こりやすい。
そこへの対応について、次号紹介する。
2012年9月15日土曜日
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