2021年3月31日水曜日

子どものトラブルには「どうしたの?」から入る

 学級経営学習会での学び。


新刊タイトルの「指導の本質を見抜く」「スルーorリアクション」をテーマに話をした。

その後、個別の質問を受けてみんなで考え、私も考えを述べるという形で行った。


質問の内容は書けないが、はっきりわかったことは、大抵みんな同じことで悩むという点である。

そして経験年数が多い人ほどそれを乗り越えてきているので、どう対処したかという事例は話しやすい。

また、今その最中にいて苦しんでいる人ほど、共感しやすい。

そう考えると、様々な人がいた方がよい。


少人数のメリットも感じた。

一人一人の声を聞くことができる。

今国の施策で全ての学級を35人以下にしようという動きがあるが、方向性としては歓迎である。

できれば将来的には、25人か20人ぐらいまでにできたら最高である。

それだけでも、学級内の多様性は十分に担保される。

かねてより、セミナーでもなるべく少人数を推してきた。

宣伝をほぼせずに百人以上呼べる講師の方のセミナーでも、先着40人に絞ったこともあった。

規模が大きくなるほど「講義型」「伝達」になってしまうからである。

(多人数に一斉に伝達できるという点で、これはこれで大きなメリットがある。)


さて、学級経営の学習会なので、子どもへの指導の悩みがメインである。

多くの悩みの根本は「思い通りにならない」ことへの苦悩である。


ここへの対処の基本は明確で「思い通りにしようとしない」ことである。

自分の心や行動すら思い通りにならないのに、まして他人は自分の思い通りにならなくて当たり前である。


何より前に、理解がある。

自己理解があってこそ、自分の心と行動にアプローチできる。

他者理解があってこそ、他者にアプローチ可能になる。


対処の「万能フレーズ」をいくつか紹介したが、その中の一つが

「どうしたの?」

である。


子どものトラブルへの介入には、理解が必要である。

しかし、そんなこといきなり分かる訳がない。

だから、まずは「どうしたの?」で対応し、最初の情報収集をする。


この言葉の中には「心配」が含まれる。

心配は、限りなくこちらの主体的な行為である。

相手がどんな態度であっても、使えるフレーズである。

(子ども側が抵抗できる言葉としては「うるさい」「関係ないでしょ」ぐらいである。

立場上見逃せないからこそ、こんな面倒なことをわざわざ聞いているのであって、大いに関係がある。)


子どもをどうにかしようとしない。

自分がどうにかしたいと思っていることに気付く。

指導の本質を見抜くための視点の一つである。

そういった視点から対応を考えると、突破口が見えることがあるかもしれない。

0 件のコメント:

コメントを投稿

  • SEOブログパーツ
人気ブログランキングへ
ブログランキング

にほんブログ村ランキング