先日のサークルでの学びをシェアする。
今年度に入り、サークルで国語の素材研究を行っている。
「素材研究」であり、「教材研究」ではない。
教えるためではなく、一読者として深く読む、ということである。
例えば、今回のタイトルをどう読んだだろうか。
恐らく「アーチばしのしんか」と読んだと思う。
4年の教材で長らく使われているが、今までそう読むと思い込んでいた。
しかし、辞書を引くと、「アーチばし」は載っていない。
代わりに「アーチきょう」なら載っている。
どうも、「アーチばし」ではなく「アーチきょう」と読むのが国語的には正しそうである。
(しかしながら、出版社に問い合わせてくれた仲間によると、発達段階に合わせて、あえて前者でよんでいるそうである。)
こんなこと、別に教える必要もない。
必要ないが、真実を知るのは何となく楽しい。
こういうのも、素材研究である。
(前回の「ごんぎつね」の「ごん」の語源と同様である。)
他にも面白いことが分かった。
2010年まで「アーチ橋の仕組み」という題名だった。
これが新教科書で改訂されて、内容も変わった。
不思議である。
大抵、説明文教材などは、どこからか持ってきた作品の抜粋であるイメージが強い。
どうやってタイトルも中身も変えたのか。
実は、この作品は書き下ろしなのである。
わざわざ教科書用に、2011年の教科書改訂に合わせて筆者が書き直したものである。
どうりで、文章そのものが変わっている訳である。
まあ、これも別に子どもに教えるにあたり、使える知識ではない。
ただ、作品を深く知ることにはなる。
ちなみにどうでもいいかもしれないが、「作者」「著者」「筆者」も使い分けが微妙に違う。
作者→創作的内容
著者→ノンフィクションなど
筆者→事実に更に主張のあるもの
こんなのも、素材研究をしてふと気になって調べる楽しさである。
他にも様々あるが、割愛。
素材研究の大切さや方法について、また機会があったら書きたい。
2013年7月4日木曜日
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