前号に続き、学級開きに始まるスタートに必要な諸々の手立てについて。
今号は、学級目標作りの意義について書く。
学級目標は必要か。
これは、場合によるが、基本的にないよりある方がよいという類のものである。
自分自身を振り返ると、作った年と作らなかった年があるが、特になくても問題ないという時もある。
ただ、高学年担任をした際に作らなかったことはない。
高学年の学級に際しては、必須とまではいわないが、かなり有用性の高いものである。
なぜか。
端的に言うと、子どもの自我が確立してくるためである。
「自分は他人と違う」という感覚が強くなる。
そうなると、危険を感じ、周囲が仲間だと思えなくなる。
幼児が砂場で初めて出会った子とすぐお友達になれるのと対照的である。
そうなると、偶然の群れである学級に、意思疎通のための共通言語が必要になる。
チームとして共有できる目標を設定する必要が出てくる。
全体がどちらに向かって動いていこうとしているのかがわかれば、協力もしやすい。
では、具体的にどう作るかだが、過去の記事に何度も紹介しているので、そちらを参照していただきたい。
ブログ「教師の寺子屋」過去記事(これ以外にもブログ上部の検索ボックスに「学級目標」と入れるとたくさん出る)
2015年5月11日 「最高のチームを育てる学級目標」
https://hide-m-hyde.blogspot.com/2015/05/blog-post_11.html
2016年7月7日 「がたがたの土台を想定して学級目標をつくる」
https://hide-m-hyde.blogspot.com/2016/07/blog-post_7.html
この記事にも書いているが、学級目標作りと同時に願いの共有とデトックスができるのである。
これにより、学級における最高の理想の姿と最低限度ラインの上下両方を設定する。
やって欲しいこととやられたくないことを、全員で言語的に共有できるのである。
このメリットはかなり大きい。
学級目標の完成そのもの以上に、作る過程においての効果が大きいのである。
新しい学級ではとにかく毒出しが必要である。
学級目標に限らず、個人面談でも何でもいいが、不満を吐き出せる場を設ける。
呼吸でも何でもそうだが、入れるより出す方が先というのが物事の原則である。
学級目標はただのお飾りではなく、学級経営の強力なツールとして活用していきたい。
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