学級開きの後の具体として欲しいのは、学級目標である。
次の本を紹介する。
『最高のチームを育てる学級目標 作成マニュアル&活用アイデア』
赤坂真二編著 明治図書
http://www.amazon.co.jp/dp/4181853195
こちらは「学級を最高のチームにする極意」シリーズの「赤本」である。
私の書いている部分のタイトルは
『学級目標は「宝島」~海賊船〇組号の目指すもの~』である。
(ちなみに雑誌『授業力&学級経営力』2015年4月号の記事の内容は、これとルール作りを短くまとめたものである。)
→http://www.meijitosho.co.jp/detail/21061
ごく簡単に言うと、私の学級目標作りのマニュアルは
1 担任の願いや方針を伝える
2 子どもの願いを全員分吸い上げる
3 願いを全員で共有する
4 全員の願いを結晶させたキーワードで目標を作る
5 願いを「見える化」して掲示物にする
となる。
(私のこの手法は、「原田教育研究所」の原田隆史先生のものが原点である。)
マニュアルとしてはこれだけである。
この裏にある根本・本質・原点は何か。
それは、「民主教育」である。
(ちなみに、これは先日、元教師で現「さくら社」社長の横山験也先生に言われて、なるほどと思った言葉である。)
要は、担任が全部引っ張るのではなく、自分たちで目標を決めてそこに向かう。
自主独立を目指す手法である。
極論すると、みんなで作った学級目標がなくても、学級経営はできる。
担任が目標を掲げて、ぐいぐい引っ張っていけばいい。
私たち教師は、それをすることができると思う。
しかし、今はやらない人が多い。
それは、現在の教育の主流が、教師が強力に引っ張る教育ではなく、子どもが自らの力を開発して協力して突き進む教育だからである。
(一昔前、1学級が60人以上もいた頃は、強力に引っ張らざるを得なかったという。時代の流れである。)
つまり、学級目標作りは「チーム作り」の手法であり、手段なのである。
だから、子どもたちが作る学級目標が必要になる。
民意を反映しない民主教育は有り得ない。
そうなると、掲示物も、みんなで作った手作り感が欲しいと思う次第である。
学級目標は、何のためにあるのか。
その学級経営においては、いらないのではないか。
そういった学級目標の根本・本質・原点を考えるためにも、ご一読いただきたい本である。
2015年5月11日月曜日
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