「学級経営の必殺技」の続き。
学級経営が一発でうまくいく必殺技はない。
ただ、コツはある。
それも、場合に応じて無数にある。
「積小為大」の言葉の通り、成功のために小さなコツを多く身につけていることが大切である。
次の本を読んだ。
『料理のコツ 解剖図鑑』豊満美峰子著 サンマーク出版
http://www.amazon.co.jp/dp/4801400124
帯にはこう書いてある。
『「おいしい!」には科学的理由があった!』
内容として、例えば次のような小タイトルで料理のコツが100個書いてある。
「すぐ食べた方がいい果物、少し置いておいた方がいい果物」
前者は収穫後も追熟して甘みが増すもので、林檎、バナナ、マンゴー等。
後者は置いておいても甘みが増さず、新鮮なほどおいしいもので、葡萄、蜜柑、苺等が挙げられている。
ここで問題。「パイナップル」はどちらか。
私は「置いておくと甘くなる」方だと思い込んでいた。
実際は、後者の「新鮮なほどおいしい」に属すそうである。
(専門用語で「非クライマクテリック型」というそうである。)
こんな小さなことも、知識として知っているかどうかである。
無知であると、間違った手段をとってしまう。
またあるいは、あるものに対してうまくいく方法が見つかると、他のものにもうまくいくと信じ込んでしまう。
他にも「野菜、タテに切るか、ヨコに切るか」というのもある。
これも正解は、料理の種類によりけり。
「サラダや炒め物」=繊維にそってタテ切り=シャキシャキ感が楽しめる
「煮物、スープの具材」=繊維と垂直にヨコに切る=繊維の切断面から味がよく染みこむ
こんなことは、普段料理をする人にとっては「常識」であるのかもしれない。
しかし、私は知らなかった。
だから、自分が作ると何となくおいしくないのである。
ゴージャスな料理を目指す訳ではなく、普通においしく作るための小さなコツである。
「料理が上手」という人は、こういう小さなコツを、無数に身につけている。
だから、あり合わせのものでも、ちゃちゃっとおいしい野菜炒め等を作れる。
学級経営にもこれは通ずる。
必殺技はなくても、小さなコツをたくさん知っていることである。
そうすると、毎年、どんな状況でも「何となく」うまくいっている状態になる。
この、「小さなコツ」なら、少しずつ紹介できる。
またコツ(ハウツー)の陰にある「科学的理由」も考えていきたい。
2015年5月3日日曜日
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