ゲームを例に、学級経営の話。
授業参観等にも関連するので、くだらないと一蹴せずにご一読いただきたい。
私は「ドラクエ世代」である。
相当燃えた。
多分、同年齢の中でも、当時相当やりこんだ方ではないかと思う。
(大学生からは、さっぱりやらない。
嫌いになった訳ではなく、時間が惜しいからである。
普通以上にハマり症なのである。)
今は妖怪の出るゲームが小学生に一番人気のようである。
いわゆる「RPG」というジャンルである。
ドラクエ時代から変わらぬ、敵を倒して経験値を積んでレベルアップ、というやつである。
ところで、件の「ドラクエ」というゲームでは、「転職」するとレベルが1に戻る。
そうすると、当然ステータスはかなり弱くなる。
そこでどうするかというと、そこまでに手に入れた強力な武器を装備させる。
ステータスの「ちから」が15しかなくても「伝説の剣」みたいなものを装備させると、攻撃力が「200」とかになったりする。
つまり、レベルが低くても、装備でカバーできるということである。
(もちろん、レベルが上がって「ちから」が200になれば、攻撃力は400ぐらいになり、より強い。)
学級経営や授業でもこれに似たことを起こせる。
要は「良い教材」を使うのである。
先日のセミナーではその一例として絵本を紹介した。
良い絵本は、教師の指導力レベルに関係なく、読むだけで子どもを変える力がある。
(もちろん、先の例のように、読み方が上手い方が伝わる効果が高まる面はある。)
例えば私は、先日の学習参観で、いつも使っている次の算数ソフトを使った。
https://store.sakura-sha.jp/
私の尊敬する横山験也先生の開発したソフトである。
私自身は何の苦労もせずに月額の三百円程度を支払うだけだが、効果は絶大である。
もしかすると「コンピューターを使いこなす先生」みたいな誤った解釈をしていただける。
誤解ではあるが、わかりやすく子どもに力がつくのは事実である。
作ったのは横山先生だが、使っているのは私自身。
つまり、子どもから見えるのは、使っている私だけである。
「松尾先生はパソコンで算数の授業ができる」と。
若干、いや、かなり間違っているが、そういう認識である。
「ネタ」というのは、そういう効果がある。
奈良の土作彰先生などは、ネタの重要性をかなり強調している。
例えば目の前でいきなりマシュマロが巨大化したら、何はなくともやはりインパクトがある。
特に若手の先生にとっては、良いネタは強力な武器になり得る。
(逆に、経験を積むに従って、ネタに頼らずとも自由にやれるようになる。)
力をつける過程で、まずは「ネタ」という装備に頼ってみる。
それも、子どもと教師両者にとって、良い選択になると思う。
2015年5月27日水曜日
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