学級経営において最も気を付けるべきこと、失敗しやすいことについて。
失敗は成功のもとである。
これは間違いない。
一方で、成功も失敗のもとである。
これも間違いない真理である。
成功が次の成功を生む、という場合、状況に応じてアップデートしている。
成功体験をそのまま再現しようとすると、かなりの高確率で失敗する。
学級経営においてはこれが顕著に見られる。
昨年度うまくいった、という感触があると、次の年に高確率で失敗する。
あるいは、失敗していることに気付かず一年間突っ走ってしまうこともある。
(これは子どもが勢いに押さえつけられていて、問題が表面化していない場合で、担任を離れた次年度に問題が噴出する。)
なぜなのか。
当たり前だが、相手をしている集団が違うからである。
そして、時代がすごい速度で移り変わっていくからである。
さらに、成功による驕りが生まれ、目を曇らせるからである。
十年前の六年生集団と今の六年生集団が同じはずはない。
ごく小さなことで言えば、たとえば今はタブレット操作が常識になっているのである。
家庭での小学生のスマホ所持率も、十年前とは桁違いである。
同じ「一年生」だろうが「六年生」だろうが、呼称が同じなだけで、毎年全く違う集団である。
例えば高学年担任を経験している方が慣れているから次も高学年で有利だろうと思うかもしれないが、必ずしもそうともいえない。
以前の成功体験が、足を引っ張るからである。
以前と全く異なる集団であるのに、つい同じであるかのように対応してしまうのである。
これが失敗した経験であれば決して同じようにはしないのだが、成功したと感じていると、この過ちを犯す。
まして学校を異動した年であれば、尚更である。
家庭環境も学校の常識も、全く異なる。
同じ性質のはずがない。
心して新たな目で見て学ぶ姿勢がないと、とんでもないことになる。
今、うまくいかない、と感じている内は、恐らく感覚が正常である。
うまくいかないと感じているならば、自分のやり方を変えることができる。
相手が悪いのだと考えれば、そこから先は転落の道しかない。
うまくいかないならば、やり方を変える。
過去の成功体験は、捨てる。
ごく当たり前のことだが、学級経営における要点である。
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