2016年8月6日土曜日

『学校でしなやかに生きるということ』

「常識」や「当たり前」に合わせるのは苦しい。
しかし社会や学校の中には、この常識や当たり前がかなり多い。
(「かなり多い」というのも、相当控え目な言い方である。)
平均点を当たり前にとれることを求められる。
これほど個性重視が叫ばれていても、やはり全体としてその傾向は否めない。
ある一定の知識や技能を習得することを定められた学校という機関の宿命かもしれない。

体育などでも悩むところで、「全員」ができるのを求めると厳しい。
全員ができる良さもあるのだが、できなくてもそこに学びや価値があればいいと思う。
「全員をできるようにさせよう」とすることと、
「全員にできることを求める」ということは、
似ているようで全く違うということである。

そんなことを思っている折に、いい本に出会った。
『学校でしなやかに生きるということ』 石川 晋 著 フェミックス
http://www.amazon.co.jp/gp/bestsellers/books/500322/ref=pd_zg_hrsr_b_1_5_last

北海道の中学校教師である石川晋先生の新刊である。
「はじめに」の言葉からして、考えさせられる。
「善意ほど人を苦しめるものはないのだ。」
これは、初任者研修についての言葉なのだが、ぎくりとさせられる言葉である。

「自分がされて嫌なことは、人にしない。」
私の学級で約束事として最初に話したことなのだが、私自身ができているだろうか。
横並びが大嫌いなくせに、子どもにも求めている自分に気付く。

そんな矛盾を自分も感じているという人には、ぜひ読んで欲しいおすすめの一冊である。

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