褒めるシリーズ第3弾。
前号に書いた通り、「褒める」「叱る」はよく効くが、劇薬の効果がある。
「褒める」の代わりに意識的に使いたいのが、「感謝」と「共感」である。
これらは、「褒める」に比べ、やんわりと効く(ような気がしている)。
「漢方薬」のイメージである。
具体例を挙げる。
例えば、掃除の場面。
一生懸命やっている子どもに対して。
「すごいね」「えらいね」「上手だね」は、褒め言葉。
一方「ありがとう」「○○さんがいてくれて助かる」は、感謝。
また「きれいになって気持ちいいね」や、一緒に掃除をして目を合わせた時に微笑めば、共感。
(ちなみに掃除等の場面で「共感」するには、相手と一緒の作業をしていることが前提条件である。
もし一緒に作業をしていない状態で同じ行為をすれば「褒める」に近くなる。)
褒め言葉が上から下の縦関係に対し、感謝と共感は並列の横関係である。
ちなみにこれはアドラー心理学で言われていることで、この考えでは横関係が望ましいとされている。
個人的には、やはり褒めることも叱ることも必要だと思っている。
ただ、教師と子どもの縦関係がある程度築けたら、なるべく感謝と共感を増やしていきたい。
自分がどちらを多く使っているか、意識して観察してみるのも面白い。
2014年10月14日火曜日
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