2012年5月26日土曜日

良薬は口に苦し

保護者から意見されることがある。
内容は様々だが、真意は「子どもの為に改善して欲しい」ということである。

「クレーム」という言葉もあるが、こちらはあまり使わない方がよい。
この言葉には「苦情」「文句」という意味があり、マイナスイメージが強い。

いずれにせよ、人に意見するというのはエネルギーが要る。
わざわざ大変な思いをして意見してくれているのだから、きちんと受け取るべきである。
苦言であるが故に素直に受け取りにくいが、そこは「良薬口に苦し」である。
飲んだ方がいい。

中には、ただのうっぷん晴らしの文句としか思えないようなものもある。
相手側に問題があることもないとは言えないので、そこは見極めが必要だろう。
そこを「なぜこんなことを言ってくるのだろう」と思いやれたら、もう達人である。

ただ、一つ心しておくことがある。
それは、意見そのものの内容にとらわれすぎないことである。
たとえば「漢字練習のさせ方が良くない」と意見されたとする。
その時、漢字練習の指導法を振り返ることはもちろん大切である。
しかしそれ以上に、子どもと信頼関係が築けていないのではないかと考える。
子どもとの信頼関係は、そのまま保護者との信頼関係でもある。
教師への不信がベースだと「クレーム」となってやってくる。
信頼関係ができている場合、指導法そのものに不満はあっても、「まあいいか」となることもある。

いずれにせよ、意見は「良薬」ととらえる方が、心と体に良いと思われる。

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