2020年11月12日木曜日

セーフ!はアウト

 

「セーフ!」という言葉がある。

多分、広まる前の大元を辿れば、野球である。


野球における進塁は、多くがギリギリの勝負である。

そのために、野球では滑り込み(スライディング)の練習があるぐらいである。

審判がいないとセーフかアウトかが判定できない。

その緊張感が、野球の面白さの醍醐味である。


しかしこれは、そういう勝負の世界だからいいのである。

日常生活において「セーフ!」という場面があったら、実質はアウトだと思った方がよい。


日常生活においてギリギリになるというのは、多くが計画性のなさ、不甲斐なさの表出である。

それは、時刻の場合もあるだろうし、相手の反応どうこうということもあるかもしれない。


会議ギリギリに間に合って「セーフですよね!?」と言ったとする。

まあ、周囲にいい印象を与えないのは間違いない。

実質、アウトである。


明らかに自分に落ち度があって失敗をしたのに、許してもらえた。

「セーフ!」と言ったとする。

明らかに、アウトである。


ねらった電車に駆け込み乗車した。

閉まるドアに鞄を挟ませて、駅員さんにドアを再度開けさせて乗り込んだ。

乗り込んだ電車としては「セーフ!」である。

社会的には、アウトである。


食器棚の高い所に無理に食器をしまおうとして、服に引っ掛けてコップを落としてしまった。

その時、割れなかったから「セーフ!」である。

しかし、そもそも落ちるような状態になっている時点で「アウト」である。


学校の場面で考える。


子どもが何か提出してきて「これでいいですか?」と聞いてきたとする。

それは「審判」である教師に対し「セーフですか?アウトですか?」ということである。

ここでいいか悪いか(セーフかアウトか)答えると、次からも審判を求めてくる。

ちなみに、あまり出来がいいとはいえないが「いいんじゃないですか」と答えると「よっしゃー!セーフ!」と言ってくることがある。

かなりアウトな反応である。

(ちなみに、そうならないための切り返し対応は「あなたとしてはどうなの?」である。)


廊下を走っていたとする。

たまたま注意する教師に見られなかった。

セーフ!である。

また次も走る。

いつかアウトになる。

ちなみにこれは、車における信号無視でも同じである。

いつか覆面パトカーに当たる。


学級経営でもいえる。

明らかにつまらない授業、理不尽な指導をしたのに、子どもが特に不満も言わずに、事なきを得たとする。

その時は「セーフ!」である。

しかし、これを続けていれば、確実にアウトな事態が待っている。

それが、学級崩壊や授業崩壊と言われる事態である。


「セーフ!」な事態に自分がなった時に、何をすべきか。


まず、「セーフ!」な事態とは、とりあえず今回は事故に至らなかっただけなのである。

その時、天に預けてある「事故ポイントカード」には1ポイント以上加算されたのである。

30ポイント以上たまると、もれなくアウトな事故となって出現する。

そんな感じである。

だから、「セーフ!」は「アウト!」へ一歩近づいた事態といえる。


「セーフ!」な事態になってしまった時は、アウトに至る前に対策を練るべき時である。

「セーフ!」は、適切で余裕な状態では出てこない言葉なのである。

「セーフ!」は、天からの注意、警告である。

直ちに対策を取るべきである。

そのままの習慣で生きていれば、確実にアウトに至るからである。


最近「セーフ!」と言った、あるいは思ったことがあったか。

そここそが、生活習慣等においてテコ入れすべき部分である。

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