2020年11月3日火曜日

学級のルールはどうやって作るか

 本日11月3日は、日本国憲法公布の日で「文化の日」である。

憲法というのは、国家の根本・基本となるきまりである。

ここにちなんで、学級のルールについて。


以前学校へ観察で学びに来た学生に質問を受けた。

「学級のルールはどうやって作るものなのですか?」


次のように答えた。


1.まず大枠だけ担任が示す

例:仲間が全体の場で話をしている間は、黙って聞く。

  給食のお代わりは、最初に1品だけ選ぶ。多い場合はじゃんけん。

  等々、必須のものや、放っておくと大きな混乱になりそうなもののみ設定。


2.とりあえずやってみる

あまり細かいルールがないので、色々と問題が起きてくる。


3.子どもたち発でルールを新設する

問題となっている事柄に対し、話合ってルールや取り組みを決める。

全体で決めたことは全体で守る努力をする。


4.ルールをなくしていく

これまでに決めたルールが不要になってきたら、それ自体をなくす方向で話し合う。

「ルールはそれ自体をなくすことを目指してつくる」を基本理念にする。

例:整列係が整列させてから移動することにしていたが、自分たちでできるので係による整列をなくす。

等々。


ちなみに経験上、給食に関するルールのみは、ある程度担任が担保し続けておいた方がよい。

食は根源的な欲求であり、好みや量もバラバラで、子どもの手で平等に考えるのがなかなか難しいからである。

また「黙って話を聞く」などという心がけに関するものは、定着すれば当たり前になってルールという意識ですらなくなるので、放っておいてよい。


逆に私が学生に尋ねたのが

「なぜ授業前と終わりに号令をかけさせるのか」(ちなみに私は授業前後に礼と挨拶はするが、号令はかけさせない)

「なぜ小学生は一般的にランドセルで登校しないといけないのか」

「上靴が指定されているのはなぜなのか」逆に「それらに自由な学校があるのはなぜなのか」

というようなことである。


当たり前になっているようなルールや慣習にも、見直してみると色々と発見がある。

ルールについて考えると、当たり前の壁にぶつかることがしばしばある。


常識に囚われない視点で、学校を見直してみることも必要である。

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