2022年7月2日土曜日

GIGAスクール構想がちょっと嫌になってしまった先生へ

 一人一台端末が当たり前になり、学校の当たり前も変わった。

「GIGAスクール構想」の目指す全ての子どもに開かれた学びの世界がある、はずであった。


一応確認だが「GIGA」は「Global and Innovation Gateway for All」

=全ての児童・生徒のための世界につながる革新的な扉

の頭文字である。

「1ギガバイト」とかの意味のギガではない。

(それとかけているのだと思っているが、そのネーミングについての公式見解なし。)


次世代への理想を掲げたGIGAスクール構想だが、正直上手く機能していないという声が多く聞こえる。

新しいもの導入は、インフラ整備だけでもかなり大変なのである。

スキルは後回しでモノからの導入となると、多くの人の間で混乱が生じる。

ただでさえ新しいものに恐怖を感じやすい学校現場において、ある種の「嫌悪感」が生じてしまっている様相である。

しかし、ICTに関して遅れまくっていた学校が大きく前進したのだから、本来はいいことのはずなのである。

GIGAスクール構想が、一人一台端末が、ちょっと嫌になってしまった先生が、前向きになるための処方箋はないか。


今月出た拙著は、ここに答える内容となっている。

『1人1台端末で起こるクラスのICTトラブルへの予防と対応』


この本は、一人一台端末が本格始動された2021年、この問題への解決を図るべく書いたものである。

実践については自身の勤務校の他、「学級づくり修養会HOPE」の協力を得た。


ICTを無策でそのまま使えば、問題が起きることはわかりきっている。

学級経営と同じなのである。

まず予想できる事態への予防に全力を尽くす。

その上で、トラブルには適切に対処する。

ICTの本を装って具体的な解決策を示しつつ、内実は学級経営の本である。


ネットマナーや個人情報についてどう教えるか。

学校としての端末使用ルールは、本当に適性と言えるか、トラブルが起きたら担任次第になっていないか。

その使用方法については、本当に子どもが悪いのか、実は与え方やルールが悪いのか。

そもそもネット環境が悪い&リテラシーが低い状況で、端末をまずはどう扱うべきか。

この辺りのことについて、全国各地での具体例を挙げて示している。


ここ数号、態度について書いてきたが、態度以前の問題というものもある。

知らないことをできるはずがない。

端末使用など、まさにここである。

態度が悪いのではなく、そもそも根本的にわかっていないという前提が必要である。


あらゆることが重なる中、試行錯誤しながらリアルタイムで書いた。

現場の「今」の温度が伝わる本になったと思う。

ぜひご一読いただきたい一冊である。

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