2021年11月5日金曜日

けんかへの通訳的介入が必要なネットトラブル

 GIGAスクール構想に関連して、学校教育でのICT活用について。


子どもがタブレット端末や掲示板のようなSNS的機能を使うようになると、大概トラブルが生じる。

じゃあ与えなければいいかというと、結局どこかでこの壁にはぶち当たる。

学校教育と完全に切り離せるのであれば「やらなければいい」も通るが、今の時代はもう切り離せない。

だから、学校現場で適切に学ぶ機会を設けることが大切である。


今回は、こうったトラブルへの対応について考える。


ネット上のやり取りは、文字によるコミュニケーションのみとなる。

これは、相互の誤解が生じやすい。

SNSに触れる機会の多い大人は、それをよく体験して知っている。


子どものこの手のトラブルをじっと見守っていても、解決へ向かわないことの方が多い。

大事に発展する前に、介入して指導する必要がある。


もしネット上ではなく実際にけんかをしている場であれば、介入しないこともあり得る。

表情やしぐさ、雰囲気などの非言語コミュニケーションが入るため、言葉以外のことも伝わるからである。


これは例えるなら、異なる言語同士のコミュニケーションの場合を考えるとわかる。

全く知らない言語間の両者であっても、ボディランゲージや表情で意思はある程度伝わる。

言葉ではない部分の情報交換が多く行われるためである。


しかしこれがネット上だと、言語のみで行わなくてはならない。

こうなると、言語表現と理解に長けている大人が、間に割って入っての「通訳」が必要になる。


「あなたはこういう気持ちで言ったんだよね」

「でもあなたの方はこういうつもりでこうしたんだよね」

と、一つずつ気持ちを確認しながら、通訳していかないと伝わらない。


こうしていくことで誤解の糸が解けることもあるが、一番いいのは実際に会って話すことである。


結局、ネット環境を与えた学校の側に責任がある。

与えたもの上でのトラブルは、与えた側が全面的に解決の義務を負うと考えるのが妥当である。


この時大切なのは、そのミス自体を責めないことである。

子どもは、使い慣れていないのだから、ミスコミュニケーションが出て当然なのである。

それぞれがよかれと思ってやっていることが、うまく伝わっていないという状態である。

「誤解されて悲しい」「嫌な思いをした」という状態を、介入して解決していく必要がある。


根本的には、子ども自身に問題解決力をつけることを目指す。

しかしながら、ネット上のトラブルように自力では危険と考えるものは、迷わず介入する。

そうして助けてもらう中で、段々と良いコミュニケーションの方法を体得していくはずである。


ネット上のトラブル対応は、リアルのトラブルの場合とは一味違うので、対応の違いに注意が必要である。

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