GIGAスクール構想に関連して、学校教育でのICT活用について。
子どもがタブレット端末や掲示板のようなSNS的機能を使うようになると、大概トラブルが生じる。
じゃあ与えなければいいかというと、結局どこかでこの壁にはぶち当たる。
学校教育と完全に切り離せるのであれば「やらなければいい」も通るが、今の時代はもう切り離せない。
だから、学校現場で適切に学ぶ機会を設けることが大切である。
今回は、こうったトラブルへの対応について考える。
ネット上のやり取りは、文字によるコミュニケーションのみとなる。
これは、相互の誤解が生じやすい。
SNSに触れる機会の多い大人は、それをよく体験して知っている。
子どものこの手のトラブルをじっと見守っていても、解決へ向かわないことの方が多い。
大事に発展する前に、介入して指導する必要がある。
もしネット上ではなく実際にけんかをしている場であれば、介入しないこともあり得る。
表情やしぐさ、雰囲気などの非言語コミュニケーションが入るため、言葉以外のことも伝わるからである。
これは例えるなら、異なる言語同士のコミュニケーションの場合を考えるとわかる。
全く知らない言語間の両者であっても、ボディランゲージや表情で意思はある程度伝わる。
言葉ではない部分の情報交換が多く行われるためである。
しかしこれがネット上だと、言語のみで行わなくてはならない。
こうなると、言語表現と理解に長けている大人が、間に割って入っての「通訳」が必要になる。
「あなたはこういう気持ちで言ったんだよね」
「でもあなたの方はこういうつもりでこうしたんだよね」
と、一つずつ気持ちを確認しながら、通訳していかないと伝わらない。
こうしていくことで誤解の糸が解けることもあるが、一番いいのは実際に会って話すことである。
結局、ネット環境を与えた学校の側に責任がある。
与えたもの上でのトラブルは、与えた側が全面的に解決の義務を負うと考えるのが妥当である。
この時大切なのは、そのミス自体を責めないことである。
子どもは、使い慣れていないのだから、ミスコミュニケーションが出て当然なのである。
それぞれがよかれと思ってやっていることが、うまく伝わっていないという状態である。
「誤解されて悲しい」「嫌な思いをした」という状態を、介入して解決していく必要がある。
根本的には、子ども自身に問題解決力をつけることを目指す。
しかしながら、ネット上のトラブルように自力では危険と考えるものは、迷わず介入する。
そうして助けてもらう中で、段々と良いコミュニケーションの方法を体得していくはずである。
ネット上のトラブル対応は、リアルのトラブルの場合とは一味違うので、対応の違いに注意が必要である。
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