2017年6月4日日曜日

学級経営に上下なし

私の同僚に口が悪いのが何人かいる。
(先に言っておくと、割と仲良しである。)
『切り返しの技術』を読んで、こんなことを言われた。
http://www.amazon.co.jp/gp/bestsellers/books/500322/ref=pd_zg_hrsr_b_1_5_last

「お前の本、いいこと書いてるな。
そんなに学級経営うまくねーのに!」

腹立たしいことこの上ないが、まさにその通りで、ぐうの音も出ない。
そう、勘違いされることがあるが、そんなに何でも楽勝でうまくいっている訳ではない。
常に試行錯誤しながら、目の前の子どもたちと真剣勝負の日々である。
喜怒哀楽がもろに出るし、昨日はすごく喜んでると思ったら今日は落ち込んでいる。
だから、この同僚の言うことは、(半分残念ながら)本当である。

ただ、私は実感をもって言えるのだが、みんなそうではないかと思う。
本を何十冊も書いているとかいうと、神様のような学級経営を想像する。
「毎日、みんなきらきらとした笑顔で、先生も輝きながらいきいきと、・・・」
私は、そういう風に思っていた。
今は、「そんな訳ない」と思う。

世の中には色々な学級経営方針や手法がある。
その中には「褒める」を中心にしたものもあれば「叱る」を中心にしたものもある。
「一斉指導」の実践が多い人もいれば「個別指導」の実践が目立つ人もいる。
しかしどの人だって褒めるのと並行して叱っているし、叱るだけでなく褒めている。
一斉指導をしながら個別指導をしている。
苦しみながらも喜びを見出している。
だから何度も言っているが「これをやっているだけで万事うまくいく」というのは、ない。

学級で相手するのは、プログラム通りのロボットではなく、個々の人間である。
個性的すぎる。
本で書かれることは、その中に「これは共通して言えることが多い」という程度のことである。
そこを手法として紹介しているにすぎない。

話を戻すと、だから私も学級経営がうまいなどと口が裂けても言えないのである。
大失敗もたくさんしている。
逆にいえば、大失敗という資産がたくさんある。
だからこそ、人様に色々なことが紹介できるのである。
「ピンチはチャンス」の経験があるし、「どうにもうまくいかない目の前の子どもが、神様」という実感がある。

うまくいったと思おうが思うまいが、どちらも見方でしかない。
学級経営に上下はなく、みんな常に「それはそれでよし」なのである。
そうでないと、全国のすべての子どもたちに申し訳ないことになる。
とにかく、目の前の状況を楽しむこと。
そのために、「切り返しの技術」は必ず役立つ。
学級経営は下手くそかもしれないが、間違いなくいい本であるので、自信をもって多くの人におすすめしたい。

子どもの眼・子どもの心

夏の読書に、次の本を紹介する。 『一年一組せんせいあのね―詩とカメラの学級ドキュメント』 鹿島 和夫 編 フォア文庫 https://www.amazon.co.jp/dp/4652039077 35年以上前の本だが、今の教育で欠けている視点が手に入る良書である。 ...

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