前号の続き。
道徳の授業について。
道徳の読み物資料。
文科省の配っている「私たちの道徳」という道徳教育用教材の冊子がある。
ここにたくさん掲載されている。
内容の是非については賛否あるが、要は使い方次第である。
今回の道徳研究会に来て気付いたのは、料理も腕次第ということ。
素材がどうであれ、料理次第で旨くも不味くもなる。
(この辺りについては拙著『やる気スイッチ押してみよう!』でもふれている。
逆に大トロのように、下手に調理せずそのままの方が旨い素材もある。)
ダメな使い方。
それは、価値をそのまま教えるもの。
読み物資料には、かなり露骨に価値が出ている。
昔話に例えると、正直者のじいさんはいい思いをして、意地悪じいさんはひどい目に遭う。
だから、正直がよいのだという論理。
昔話は、お話だから許せるのであって、そこに道徳の授業として持ってくると、おかしなことになる。
道徳的価値は前提としてわかっている。
その上で、ある程度正直に気持ちを言えるようにする必要がある。
登場人物の気持ちは、容易に想像がつく。
自分に置き換えると、つい嘘が出る。
ではどうするか。
私の感じ取ったキーワードは「より良い選択」である。
実際の社会では、道徳的でなくても生きていける面がある。
あいさつだって、しなくたって大丈夫である。
ただ、あいさつをした時としなかった時で、それぞれ違いが出る。
どちらの選択がいいか。
ここを分析的に考える必要がある。
得か損かという小さなことではなく、結果がどう違うかをなるべく深く考えさせる。
そのための問い方がある.
長くなったので次号に続く。
2015年12月12日土曜日
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