「第4回 学校教育のリアルな本音を語る会」において紹介してもらった本を、こちらでも紹介する。
この本は、面白い。
知的好奇心を刺激されまくる内容で書ききれないが、一例として紹介する。
私の読書メモそのままであり、→の部分は私見。
1
一定期間、似たようなものにふれ続けると「枠組み」ができる
↓
枠組みからはずれたものには、本能的恐怖を感じる
↓
保守的になる
既存の枠組みを大きく覆すような、あまりに斬新なものには拒絶反応を示す。
一方、「適度に新奇」なものには、好ましい態度、知的好奇心を示す。
→斬新すぎる提案は人間の本能的恐怖と拒絶を引き起こす。
『不親切教師のススメ』は、現状の枠組みを否定しているので、大きく賛同する人と拒絶者が出る可能性大。
2
好奇心は二種類あり、両方必要。
拡散的好奇心(情報への餓え)←能動的
と
特殊的好奇心(知識への不十分の自覚)←受動的
蜂が蜜を求める行為にたとえる。
前者は当てもなく飛び回り探す行為
後者は蜂ダンスによって特定の花へ導かれる行為
→読書も二種類。
「何となく面白いものを求めて読む」
と
「専門的知識の獲得や、書き物や発表、試験等のために読む」
という違い。
3
「適度の緊張」は快である。(バーライン 心理学者)
→師である野口芳宏先生の教えと合致。
授業には適度な緊張感が大切。
4
苦痛刺激が存在すると、探索(知的好奇心を満たすための学習行為)は減少する。
また、解いたことにごほうびをやるようになると、それが与えられた時は熱心にやる。
しかし、ごほうびがもらえなくなるととたんにやめてしまう。
→「○○ができるまで寝たらダメ」も「○○できたらごほうび」も両方知的好奇心の面で害悪。
自ら求めれば快適に学べるという環境が大切。
夏休みの一律大量の宿題は、学びそのものへの知的好奇心減退に大きく貢献。
1973年刊である。
約50年前に、既にこのようなことがわかっていたということに驚く。
知的好奇心を刺激する本として、紹介してみた。
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