2018年5月10日木曜日

羽生名人のミス考察

今回も「まぐまぐニュース」で掲載されたものを再掲。
http://www.mag2.com/p/news/356747

何度もおすすめして紹介している「みやちゅう」こと「みやざき中央新聞」2736号からの記事。
https://miya-chu.jp/

ここ4回ほど連載されている、棋聖の羽生善治名人の記事である。
これが面白すぎたので、紹介したい。

棋士の方の書いた記事や本というのは、面白いものが多い気がする。
論理的である一方、直感的である。
文章がぎりぎりの勝負の実感に基づいており、迫力がある。
読んでいてどきどきする。

羽生名人曰く、
大事なのは「ミスをしない」ことではなく「ミスを重ねない」ということ。

羽生名人ほどの人であっても、
対戦を終えて「今日はどこも悪くなかった」と思えるのは、1年で1回あるかないか
だという。

「完璧」と思われる名人ですら、これである。
いわんや私のような凡人が、である。

ミスを重ねてしまう原因は二つ。
1 気持ちの動揺
2 難易度が上がる

1は、後悔によって、冷静さを欠くから。
2は、1によって、それまでの考えや予想が崩れ、未来の方針も見えづらくなるから。

対策としては、
「一息つくこと」と
「反省と検証は後回しにする」。

ミスの最中に後悔しても、「はまる」だけである。
要は、とりあえず置いておき、今の状況に集中することを心がける。

他にも、ミスについての考察がある。
こちらが先にミスすることによって、相手のミスを誘発して、勝つこともあるという。

30年経って気付くミスもあるという。
それはつまり、今の自分にもミスがあるかもしれないということにつながる。

ミスへの考察も、さすがの名人である。
これは、ぎりぎりの真剣勝負を続けている人にしか書けないと思う。
うなりまくりの記事である。

ミスは必要。
曰く「自分なりに許容していくことが大事」。

学級づくりも同様である。
「荒れない学級」を目指すのではない。
ミスをしないことよりも、ミスも含めて自分の学級づくりである。
理想を目指せば、ミスは「必修科目」である。
「名人」が誰よりも多くミスを体験しているのだから、ここだけは間違いない。

犬も歩けば、棒に当たる。
ケガしたくなければ、中に引っ込んでればいいと考える。
しかし、外に出ないことほど、危険なことはない。
ずっと「安全地帯」に引っ込んでいることは、リスクマネジメントの視点からいくと、最悪の手である。
外を歩くからこそ、世界が広がるし、様々な危険にも対応できるようになる。

ミスをしない人生でなく、ミスも含めた自分のチャレンジを肯定していきたい。

0 件のコメント:

コメントを投稿

  • SEOブログパーツ
人気ブログランキングへ
ブログランキング

にほんブログ村ランキング