メルマガ上の質問で、「どうして今回、本の出版が実現したと思うか」というものが多かった。
目標はあるけど、どうしていいかわからないという人が多い。
自分も、その仲間である。
要因はたくさんあるが、「モチベーションの維持」は結構大切なポイントだと思う。
子どもに教える立場として役に立ちそうなエピソードを一つだけ紹介させていただきたい。
数年前、ある研修会に参加した時のこと。
知り合いの先生が声をかけてくれた。
私を大変可愛がってくれている先生である。
その先生が、別の会で、私の尊敬する先生に会って話してきたとのこと。
その際に、私の話をしていたという。
「彼は、これから伸びるよ」
そう言っていたと、教えてくれた。
ご自身が本当に言ったかも定かではない。
この教えてくれた先生も、相当な「できる人」である。
しかし、そう言われて、当然気持ちが一気に鼓舞された。
「期待に応えたい」という一心である。
さて、次の話は、ある本で読んだ教育に関わるエピソードである。
ある中学校に、荒れた少年がいた。
自他共に認める、いわゆる「札付きの不良少年」である。
その彼が、卒業前に校長室に呼ばれ、こう言われた。
「君は将来、必ず大物になる。
私はたくさんの子どもを見てきたから、それがわかる。
君だけは特別だ。
期待しているよ。
しかし、周りに差別ととられるから、この話のことは私たちだけの秘密だ。
誰にも言ってはいけないよ。」
後日、成人して本当に立派になった彼は、同窓会で仲間と集う。
仲間と話していて、校長先生に言われた話をした。
すると、仲間がみんな驚いたという。
「俺も言われた」「私も言われた」・・・・
何と、全員が同じことを言われていたという。
校長先生、「してやったり」である。
「あなたに期待している」というメッセージは、プラスの暗示を引き起こす。
真実がどうかでなく、そう言われたことが真実となる。
子どものやる気スイッチを入れる一つの手法である。
2014年8月26日火曜日
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