前号に続き「聞かない」を考える。
逆説的アプローチで「聞かない子ども」を育てるような指導を考える。
一つは、前号で書いた「どうでもいい話をする」「分かりにくい説明を長々とする」である。
これを日常化していけば、子どもが聞かなくなる。
全ての子どもにとって防衛的かつ合理的手段ともいえる。
もう一つは、聞いてなくても問題ない状態にするということである。
例えば、単に聞かずに騒いでいる子の「もう1回言って!」のリクエストに易々と応じてしまう。
例えば、ルールを決めたけれど、破っても何もなし。
端的に言って、真面目に聞いている人が損をする対応である。
どちらにも共通しているのが「熱心さ」である。
熱心に、説明をする。
熱心に、相手の要望に応えてあげる。
いずれも、良い結果を結ばない方向の努力である。
努力をするなら、逆の方向に力を入れるべきである。
短い説明で済む努力。
あるいは、説明しないで済む努力。
真面目に聞いている人が得する努力。
必要だから決めたルールは守るよう促す努力。
当たり前のことが抜けることで、聞かない子どもになってしまう。
「最近の子どもは話を聞かない」という声もあるが、指導の在り方も大きく関与しそうなところである。
0 件のコメント:
コメントを投稿