2021年1月8日金曜日

「自分テスト」が実力をつける

 

実力をつける方法について。

やる気の話と関連して。


以前に、やる気はいらない、やっている内に湧くのがやる気という話を書いた。

その際、やらざるを得ない状況、やる目的が大切ということも書いた。

やる気は、やった後の副産物ということである。


実力も、同じような面がある。

実行の副産物として、実力がついてくる。

実力が足りないからやらない、だと、永遠に実力はつかない。


例えば、漢字を覚えるのに最も能率のよい方法は何か。

記憶から再生することである。

つまりは、小テストである。

小テストを繰り返し、再生の機会を増やせば、自ずから実力がつく。


同じ漢字をノートに繰り返し書いても、記憶から引っ張り出す再生にはならないので、実力がつかないのである。

また、先の例でいくと「書けないから書かない」では、ずっと書けないというのも明白である。


ただし、前提として、ある程度の実力をもっている方が能率がよい。

例えば全く日本語を知らない国の人にとって、漢字を書くことはかなり難しい。

前提となる知識もなく、基本がわからないからである。

例えば「数」という字をいきなり書くように言われても、書き順含め、相当滅茶苦茶になることは明白である。

そこは、教えるポイントである。


基礎だけ教わったら、後は本人の実行回数次第である。

アウトプットの回数が、実力になる。

そこに負荷をかける。

「思い出す」という作業自体が、行動である。

行動回数を増やすことで、覚え、実力はつく。


表現などにもいえる。

例えば発表の機会が多いほど、発表はうまくなる。

人前で話したことがない人と、いつも話さざるを得ない状況の人で、どちらがうまく発表できるかは、明白である。


教育で考えると、つけたい力を教えこむのではなく、基礎を教えた後に演習の機会を多めにとることである。

演習の成果に対して、アドバイスをする。

うまくいかない時の指導と励まし、うまくいった時の称賛は、ともに行動への評価であり、次のアウトプットの質を高める。


学校でも、子どもが行動できる機会、場を設けることである。

表現力をつけたいなら、日常からアウトプットの機会を設けることである。

日記を続けていれば書く力が強くなるし、スピーチを続けていれば話す方の表現の力がつく。

日常から仲間と交流していればコミュニケーション力がつくし、掃除を真面目にしていれば気付く力がつく。


やる前から意味があるとかないとかぐだぐだ言っている暇があったら、やってから意味を見出せばよい。

アウトプットの機会を多くすれば、その実力がつくのは至極当然の原理である。


家庭学習であれば、自分を「テスト」の場に追い込む。

「自分テスト」であり、評価者、採点者も自分である。

それを、何度もやる。


スピーチを一人でリハーサルするのも、「自分テスト」の場である。

未知のことに自分をチャレンジさせるのも、「自分テスト」である。

この「自分コーチ」が厳しい方が、実力はつく。


行動すれば、覚えるという原理は、幅広く活用できると考える次第である。

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