松下村塾での学びその2。
教育の不易についても考えさせられた。
松陰は講義もすれど、その多くの時間は会読や討論といった塾生同士の学び合いのスタイルである。
更に言うと「異年齢集団の縦割りグループ」である。
「主体的・対話的で深い学び」が完全に具現化されている。
つまり、この理念は「流行」のように見えるが、実は「不易」である。
そして、松陰が教えたのは、学問を通しての「志」である。
だから、あらゆる分野での傑物が出た。
ちなみに、同じく山口県の誇る偉人、大村益次郎の「適塾」での学びにおいても、使えたスペースは「一畳」だけであったという。
その非常に限られた範囲の中で寝・食・学のすべてを行ったという。
(大村にして「極めて窮屈」と親族に愚痴をこぼさせるほどである。)
こちらの理由は、適塾の開設者である緒方洪庵が日本一の人気だったせいである。
全国から医学を志して集まった塾生が200人。
そのたった一畳を塾内のどこに構えるられかは、成績次第である。
位置も出入り口に近い壁際になると、夜厠へ行く仲間に踏まれるという。
つまり、必死で学ばないと、講義が聴きにくいだけでなく、眠ることすら妨害される。
熾烈な競争である。
しかしながら、そのたった一畳分のスペースの中でも、学べたというのは事実である。
その何もない一畳の空間において、必死に大量の本を読んで学んだというのが事実である。
信ずるは、学の力。
もっともっと勉強せねばならないと思い知らされた研修旅行だった。
2018年10月4日木曜日
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