2019年8月5日月曜日

分福

セミナーで話したことのシェア。

分福。
読み方はそのまま「ぶんぷく」である。
音がかわいらしいが、なかなかに深淵な言葉である。
昔話の「分福茶釜」の分福である。(あれは「ぶんぶく」と読むらしいが。)

ちなみに、これは明治の文豪、幸田露伴の唱えた「幸福三説」から来るらしい。(「ウィキペディア」参照。)
「惜福」「分福」「植福」の三つからなるという。
どれも深淵な言葉である。

私がこの言葉を知ったのは、師の野口芳宏先生からである。
野口先生は
「手に入れたものはすべて失い、与えたものだけが残る。」
という言葉を座右の銘にしておられる。
(引用文献『利他の教育実践哲学』小学館 私が「最も好きな本」の筆頭に挙げる一押しの名著である。)
https://www.shogakukan.co.jp/books/09837391 

つまり、与えるということが全てである。
良いものを自分だけで抱え込んで、持っていてはいけない。
良い知識を得たら、人に分けること。
自分の幸せを分かち合うこと。
即ち、分福である。

メルマガも本もセミナーも、すべて分福が基本である。
相手の幸せに貢献できるかどうかが価値の全てである。

なぜこれを話したのかというと、「どういう学びをしてきたのか」という質問があったからである。
私は、周りの人に恵まれた。
たくさんいいことを教えてもらって、このまま自分だけで抱え込んでいたら地獄に落ちると思ったからである。
何より、そういう師をもつことが大切である。
そんなことを話した次第である。

分福。
子どもは教師の自己実現の道具ではない。
むしろ、教師が子どもの自己実現の道具足りうることが大切である。
人生において人様から学ばせていただいたことを、子どもたちにしっかりと還元すれば、地獄行きは免れるかもしれない。
学級経営においても、分福の視点を忘れずにいたい。

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