2019年5月23日木曜日

高学年担任に不安を覚えたら

ある会合で「どの学校も高学年を希望する人が少ない」という話になった。
現役の教諭から教務主任、教頭、校長、退職した方、委員会関連まで、あらゆる立場の人がいた。
全員違う地区、違う職場、違う年齢層である。
その人たちが口を揃えて言った話なので、そうなのかもしれない。

なぜ、高学年の担任希望者が少ないのか。
一言で表すと「大変だから」である。
何が。
学級づくりそのものがである。

低学年は、やたらと教師についてくる。
低学年の大変さは、基本的に「幼さ」に端を発するものであり、大人なら対応できる。
中学年もほぼ同様である。
しかし、高学年は違う。

高学年は、集団の関係性が出来上がっていることが多い。
前年度までに、集団内に強い上下関係ができてしまっている場合もある。
加えて、第二次性徴の平均的始まりの時期であり、猛烈な反抗期の入り口である。

私は、今でこそ低学年の担任だが、それまで高学年担任ばかりしてきた。
希望した訳ではないが、そうなってきた。
(基本、管理職に「お任せ」である。置かれた場所で枯れるかもしれない覚悟である。)

十数年に渡る高学年担任の経験から、困難の一定のパターンが見えてきた。

例えば、高学年女子の「言いつけ」や「相談」は、多くの場合いじめの種を含む。
「正義」の皮を被って、対立する女子に向けて発せられていることが多い。
予め見る目があればわかるが、ないと言いくるめられる。
対応の術を知っているかどうかに成否がかかっている。

また高学年担任の基本姿勢は「子どもの力の信頼」である。
あらゆることに、自力解決を促す。
手を離すのはもちろん、敢えて目も少し離す時期である。

こういったことは、どれも「経験知」である。
汎用性のあるものにすれば、世の中の役に立つと思い、次の本にした。

『お年頃の高学年に効く!こんな時とっさ!のうまい対応』
https://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-140623-3
https://www.amazon.co.jp/dp/4181406237

高学年担任に不安のある方、あるいは周りにそういう方がいるなら、ご一読してはどうか。

学年に関わる本は、共有するのもおすすめである。
1冊あれば、みんなで読めるし、共通理解もしやすい。

高学年担任は、対応がわかれば一番やりがいのある、面白い部分である。

0 件のコメント:

コメントを投稿

  • SEOブログパーツ
人気ブログランキングへ
ブログランキング

にほんブログ村ランキング