2022年1月15日土曜日

学校の在り方を見直す

 教員対象の学習会において、保護者対応に関する悩みを持ちかけてくる人は多い。

一方で、保護者の側へ悩みを聞くと、学校の「謎ルール」への不満や悩みが多い。


次の記事を参考資料に考える。


『学校が恐れる"わが子ファースト親"の異常行動 小・中・高を"保育園化"させる元凶』

プレジデントオンライン 鳥居りんこ


この記事にも書かれているような問題は全国各地に存在する。

一方で、学校の側にも問題があって、この記事にもあるように、「転ばぬ先の杖」だらけで、過保護すぎるのである。

過剰サービスが行き過ぎた結果、本来必要な業務の方ができていないという本末転倒な事態である。


以前に何度も紹介した「恩恵は権利に変わる」を地でいっている。


これらの対応には膨大な時間がかかる。

そこで、ここには学校ごとに、様々な人が関わる体制をとっている。


例えば学校カウンセラーに悩みを打ち明けて解決していることがある。

生徒指導主任や、場合によっては管理職が主に対応しているところもある。


担任は双方にとって当事者すぎて、うまくいかないことも多いのが現実である。

このような体制は、担任にとっても保護者にとっても、とても助かるものである。


働き方改革において「チーム学校」という言葉が出てきた。

これをただのお題目にしないことが大切である。


また学校は、子どもが失敗しながら学ぶ場である。

失敗を見守り、時に手を差し伸べて立ち上がる手助けをするのが子どもに関わる大人の役割である。

「転ばせない」という方策は、長い目で見て大怪我のもとである。


働き方改革のためには、学校の在り方の改革が必要である。

学校は子どものための機関であるという原点に立ち返る必要がある。

学校の本分は教員のための場ではないし、保護者のための場でもない。

すべての子どもの成長のための場である。


それが子どものためになるのかどうかという視点が外れてしまっている部分が見受けられる。

学校の「謎ルール」も「過剰サービス」も、その点から見直しが必要である。

保護者に求めるところもあるだろうが、それ以上に学校の在り方そのものの方を先に見直すべきである。

学校の「保育園化」は、学校の過剰対応が引き起こした結果である。

「You reap what you sow」(自分で蒔いた種は自分で刈り取る)のことわざ通りである。


過剰サービスの行き着く先は、全員にとっての泥沼である。

どこからどこまでが、各自の責任、守備範囲なのか。

学校の在り方の根本的な見直しが必要である。

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