広義の意味の「学習」について。
人間は学習する。
学習により、どのように振舞うべきかも決める。
最優先に来るのが、身の安全である。
安全を確保するための振舞を学ぶ。
組織の人間であれば、多くの場合、正しいことを通すよりも、保身が先になる。
自分の身の安全が優先される。
安全・安心を感じない組織ほど、そうなる。
子どもたちも同様の学習をする。
まずは身の安全の確保が最優先される。
正しいことをしていれば守ってもらえるとわかれば、その行動を選択する。
一方で、正しいことをやっても損をするだけだとわかれば、その逆をいく。
卑近な例だと、騒げば注目されて得をするなら、騒ぐ。
粗暴な振舞をしている方が有利な立場に立てるとわかれば、そのように振舞う子どもが増える。
一方で、粗暴な行為を適切に抑制されるようだと、その行為は減る。
集団内に安全と安心が確保されると、他人のための行為や自己を高めるための行為が増える。
一般社会であれば、警察や消防といった公の機能への信頼感である。
盗んでも何をしても捕まらない、あるいは無罪放免になる社会であれば、犯罪は増える。
日本は警察の機能がしっかりと強いからこそ、外を安心して歩ける。
いざという時は消防や救急隊が控えてくれているからこそ、万が一があっても何とかしてくれると安心できる。
そして、安全・安心が確保されていると感じるほど、人にも優しくなる。
親切な行為も増える。
人への思いやりをもつには、自分に余裕があることがベースである。
子どもはそこをダイレクトに学習する。
正しいことが正しいと評価される社会であれば、正しい行為が増える。
勉強をがんばれるのも、勉強へのがんばりが報われると信じられるからである。
成長において最も大切な関係は、子ども同士の関係である。
しかしながら、そこをサポートするベースとなるのは、親や教師といった大人の作る環境である。
ここが子どもの振舞い方を決定する。
何を評価し、何を良しとし、何を認めないかである。
その環境で、何を学習しているか。
子どもが学習していることは、実は大人が自分たちで学習していることの反映である。
大人が自分の環境で学習しているパターンを振り返り、改善していく必要がある。
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