2022年1月12日水曜日

学習と振舞い

 広義の意味の「学習」について。


人間は学習する。

学習により、どのように振舞うべきかも決める。


最優先に来るのが、身の安全である。

安全を確保するための振舞を学ぶ。


組織の人間であれば、多くの場合、正しいことを通すよりも、保身が先になる。

自分の身の安全が優先される。

安全・安心を感じない組織ほど、そうなる。


子どもたちも同様の学習をする。

まずは身の安全の確保が最優先される。


正しいことをしていれば守ってもらえるとわかれば、その行動を選択する。

一方で、正しいことをやっても損をするだけだとわかれば、その逆をいく。


卑近な例だと、騒げば注目されて得をするなら、騒ぐ。

粗暴な振舞をしている方が有利な立場に立てるとわかれば、そのように振舞う子どもが増える。


一方で、粗暴な行為を適切に抑制されるようだと、その行為は減る。

集団内に安全と安心が確保されると、他人のための行為や自己を高めるための行為が増える。


一般社会であれば、警察や消防といった公の機能への信頼感である。

盗んでも何をしても捕まらない、あるいは無罪放免になる社会であれば、犯罪は増える。

日本は警察の機能がしっかりと強いからこそ、外を安心して歩ける。

いざという時は消防や救急隊が控えてくれているからこそ、万が一があっても何とかしてくれると安心できる。


そして、安全・安心が確保されていると感じるほど、人にも優しくなる。

親切な行為も増える。

人への思いやりをもつには、自分に余裕があることがベースである。


子どもはそこをダイレクトに学習する。

正しいことが正しいと評価される社会であれば、正しい行為が増える。

勉強をがんばれるのも、勉強へのがんばりが報われると信じられるからである。


成長において最も大切な関係は、子ども同士の関係である。

しかしながら、そこをサポートするベースとなるのは、親や教師といった大人の作る環境である。

ここが子どもの振舞い方を決定する。

何を評価し、何を良しとし、何を認めないかである。


その環境で、何を学習しているか。

子どもが学習していることは、実は大人が自分たちで学習していることの反映である。

大人が自分の環境で学習しているパターンを振り返り、改善していく必要がある。

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