2022年1月24日月曜日

「ま、いっか」の思考法

 次の本から。


『運命を拓く』 中村天風著 講談社文庫

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000197824


「絶対積極」という言葉がある。

著者の中村天風氏の言葉である。


目の前の出来事への捉え方が全てであるという。

ただこれは、何でもかんでもポジティブに捉えるということではない。

大切なのは、出来事への意味付けというか、その後の心の持ち方である。


例えば真っ白なシャツにソースがはねたのを「やった!」と思うのは無理がある。

それ自体はあまり歓迎したい出来事ではない。


これに対し「がっかりして落ち込んで一日何となく不機嫌になる」という反応をすることができる。

「最悪!」と呟いて一人で怒り続けることもできる。

これは、本人の選択である。


一方「新しいものに買い替える丁度いい機会か」と前向きに捉えることもできる。

あるいは「そういう運命だったのだろう」と割り切って考えることもできる。

「ま、いいか」と文字通り洗い流すこともできる。

これも、本人の選択である。


感情自体を否定しないことである。

例え悟りに達した聖人であっても、喜怒哀楽は感じるという。

ただそこに執着しない、積極的な心構えをもてることが大切だという。


学校では、様々な出来事が起きる。

嬉しいことだけではなく、中にはがっかりすること、哀しみや怒りを感じる出来事も起きる。

「怒ってはいけない」と思うと無理が出る。

一方で「その怒りに支配されない」というのは、心の訓練次第である。

基本的に「感情は数秒」なので、考えすぎて引きずらないことである。


嬉しいことを何度思い返しても嬉しい。

感情の反復活用である。


怒りや哀しみを繰り返し思い出して考えれば、それも増幅する。

元の感情とは違ったところで更に怒り哀しむことになる。

「母が昨日あれを洗濯してくれていなかったから、白いシャツを着る羽目になった」

「それだってそもそも・・・」

などと見当違い、お門違いな怒りを新たに生みだし続ける。


私が比較的汎用性があると思って使うものは、先にも挙げた

「ま、いいか」

である。

子どものトラブルのいちいちに目くじらを立てていては、こちらが倒れる。

大概はこのキーワードで乗り切れる。

(ただし、以後の再発防止対策はとるようにする。

またトラブルが起きればお互い嫌な思いをするからである。)


「絶対積極」の境地には達せないまでも、ゆるゆるやれるのではないかと思う。

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