2018年11月22日木曜日

クラス会議における役割ごとに必要な能力

かねてより、聞く力の方が優先という主張をしている。
しかし、全員が一律に聞く力を高めれば、話合いが成立するということではない。
集団は異なる個性の集まりだからこそ面白いのである。

学級における、役割論である。

例を挙げる。
クラス会議をやるとする。

まずここには、明確な役割分担がある。
司会。
黒板書記。
ノート書記。
それらの役割をもたない参加者。

ここを考えるだけでも、色々ある。

例えば、必要な能力。

司会は、当然話せる必要がある。
そればかりか、全体の意見を拾ってまとめていく力も必要である。
つまり、聞いた上に理解して伝える力である。
調整能力も必要だ。
最も多岐にわたる能力が必要な難しい役割である。

黒板書記。
当然、書く力。
実は、それ以前に、聞く力である。
聞いてないと書けない。
ある程度要約する必要もあるので、理解していないと書けない。
しかも、見やすさや構成にも配慮する必要がある。
なかなか多機能である。

ノート書記。
これは視写する能力のみが必要になる。
ただし、自分の番には発言もしないといけないので、結構忙しい。

他の参加者。
聞く力と話す力である。
ちなみに、輪番で意見を述べるだけの一周目は、話す力のみでも体裁は整う。
しかし、その後の話し合いになれば、聞いていたかどうかすぐにわかる。
それを補助するものとして、黒板がある訳である。
(極論、全員が聞いたことを頭のなかで描けるのなら、黒板は不要である。)

実は、更に陰で役割分担がある。

話し合い自体に活気を与える役割。
これは数人いればよい。
普段から元気のいいメンバーである。
あまりにここが多いと騒がしくなりすぎる。

話し合いに示唆を加える役割。
よく周りの話を聞いていて、矛盾点や問題点をずばりと突く。
論理的思考力が必要である。
割と無口な子どもに多い。

フォロワー。
良い意見に賛同し、意見を補完してくれる。
聞く力と協調性が必要である。

本来は不要なよろしくない役割として、フリーライダー。
意見も何ももたず、ただ話し合いに参加してるだけである。
話を聞いてなくても問題ないので、それが一番の問題である。

さて、どれが多く必要か。
いわずもがな、フォロワーである。
ここは、聞く力命である。

要は、クラス会議のような、話し合うための場においてこそ、聞く力が必要ということである。

授業だって、聞く力がなければそもそも何も教えられない。
よく聞くという役割は、最も多く必要なのである。

ただし、少数ながら、他の能力が必要な役割も、重要である。
だから、その能力に応じた役割を与えるのがよい。

ただし、やはり基本は聞く力。
全体的にはここからアプローチするのがおすすめである。

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