2018年6月25日月曜日

一人残らず「ひいき」せよ。

今度の公開研&セミナー講師の、赤坂真二先生の次の著書からの言葉。

『最高の学級づくり パーフェクトガイド 指導力のある教師が知っていること』明治図書 
https://www.amazon.co.jp/dp/4181695158

一人残らず「ひいき」せよ。

赤坂先生が師と仰ぐ、橋本定男先生のお言葉だという。

「ひいき」はいけないというのが一般的な解釈である。
しかし、クラスの一人残らず、誰に対してもこの「ひいき」ができたら、それは最高の学級経営なのである。

商売でも何でも、成功しているところは「自分だけは特別」だと思わせるのがうまい。
広告等のキャッチコピーもよくこれを使う。
「あなただけ」「特別」。

広告の場合は、モノを売るという使命があるので、また話は別なのだが、心理的作用は同じである。

学級の子どもの一人ずつを「ひいき」するには、一人ずつをきちんと見ていないとできない。
ざっくりはやれない。
表面的なのは、すぐばれる。
本心から「あなたは特別」と思って伝えないといけない。

親は、これができる。
できるというより、自然にそうなる。
学級の中でも、我が子は特別の「ひいき」に決まっている。
そうでないと困る。

担任がこれをやるのは、容易ではない。
私は実習生時代に担当の先生に
「その子どもと何でつながるのか。」
「子ども一人一人を見るというのは、言うのは簡単だがとても難しい」
ということを教えていただいた。

これと同じなのだと思う。
何で「ひいき」できるか。
子どもは、何を見て「先生は私のことだけを見てくれている」と感じるか。
それは、その子どもの「特別」を掘り出し、洗い出す仕事である。

リーダーは、放っておいても「ひいき」しやすい。
例えば、応援団長には、特別に厳しくなる。
40人から立候補したリーダーに対しては、40倍厳しい。
何百人集まる場でリーダーをつとめさせるなら、甘やかす訳にはいかない。
そして、他の誰よりも労い、声をかけ、認められる。
感謝もできる。
全てにおいて、特別扱いの「ひいき」である。

また一方で「やんちゃ坊主」も、意識しないとむしろ「ひいき」しすぎる。
拙著『切り返しの技術』にも書いたが、叱っているつもりが周りには
「先生のお気に入り」
と認識される可能性がある。

どちらかというと気にかけるべきは、特別なことをしない子どもの方である。
ここをいかに「ひいき」するか。
当たり前なようで流れがちだけど立派なところを、見て留める(認める)ことができるか。
ここの方に、学級経営の肝がある。

特別に目立たない8割以上の子どもこそが、正常な機能を有する学級を支えているのである。

「あの子」をいかに「ひいき」するか。
一辺に全員にはできない。
日々、関わりを意識して過ごしたい。

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