次の本を読んだ。
『「仕事が速い」から早く帰れるのではない。「早く帰る」から仕事が速くなるのだ。』
千田琢哉 著 学研プラス
http://hon.gakken.jp/book/1340659400
タイトルからして仕事術系の本で、私の新著『「捨てる」仕事術』と内容的にリンクするところが多い。
著者の千田拓哉氏が自身のブログ上で「僕は中谷彰宏さんの影響を受けている。」
と明言している。
私も中谷さんファンということもあり、大変興味深く、面白く読めた。
この本から、次の文を引用する。
================
(引用開始)
やる気が勝手に出る仕事とは、
どんな時に見つかりやすいのか。
それは意外なことに、
やる気の出ない仕事をやっている最中だ。
(引用終了)
================
どういうことか。
以前も例として挙げた「テストの〇つけ」で考えてみる。
この状況における対策として、「どうすればこれを面白くやれるか」という工夫をし出す。
そこにやる気が出る。
面白くないことを面白くしようとする。
例の場合、テストの〇つけを楽しくする工夫をする。
どれだけ早くやれるかタイムチャレンジしてみるとか、音楽に乗ってつけてみるとか。
(これでミスが多くなると、元も子もないが。)
これが一つ。
他の対策として「どうすればこれを早く済ませることができるか」という工夫をし出す。
ある設問のみに絞ってまとめて〇をつけるとか、「×つけ」だけして後でまとめて〇をつけるとか、特別な道具を編み出すとか。
これがもう一つ。
そしてこちらが本質なのだが、「やる気の出ないことだからこそ、どうやればやらないで済むかを考え出す」ということ。
つまり、現実逃避している内に、「何が自分はやる気が出ることなのか」という答えに気付く。
逆算なのである。
やる気の出ない仕事に、やる気が出る仕事のヒントが隠されている。
苦手な相手にこそ、自分を改善するヒントが隠れているということに似ている。
(私と飯村氏の共著『やる気スイッチ押してみよう!』にも、冒頭に似た内容を書いている。)
就職活動を始めている社会人も多いと思うが、職業選びの一つの方法にもなる。
自分は、何をしたくないのか。
人に従うのが嫌なら、独立して会社を作る方向を考えるのがいいだろう。
自分で考えたり工夫するのが嫌なら、単純作業が多い仕事が向いている。
じっと座っているのが苦手、肉体労働が苦手、人に接するのが苦手、何でもいい。
嫌いなことがあるのが悪ではなく、逆もまた真ということである。
(ただし、大人が苦手だからという理由で、単純に子ども相手の仕事を選ぶと失敗する可能性が高い。
なぜなら子どもの人間関係の本質は、大人のそれと同じだからである。)
苦手なことの中にこそ、光明あり。
あらゆることに応用の効く真理である。
2017年11月19日日曜日
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