アクティブ・ラーニング。
教育界の流行語のようになっているが、解釈の幅がかなり広い。
文科省の定義自体はあるが、そこから具体へ落とし込む際の解釈が幅広い。
どの解釈にも共通しているのが「能動的」であるということ。
「アクティブ」の意味が「能動態」であるため、当たり前ではある。
(ちなみにアクティブの対義語はパッシブ。受動態である。)
これは飯村先生との共著のタイトル『やる気スイッチ押してみよう!』というのと大いに関係があると思っている。
http://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-164614-1
要は、やる気スイッチオンの状態が、自ら学ぼうという状態である。
世のアクティブ・ラーニングの解釈が揺れているので定義できないが、近い状態であることは間違いない。
ちなみに、何度も言っているが「私のやる気スイッチ押してください」と言われても、押せない。
「担任している子どものやる気スイッチを押してください」と言われても、やっぱり押せない。
やる気スイッチは自分で持っていて、かつ各々、自分自身にしか押せないというのが持論である。
自分でスイッチを入れている状態にする必要がある。
セミナーに行くのも本を読むのも、自分のスイッチを入れるという点で大きな意味があると思っている。
ただ、他者である子どもが、やる気スイッチを自分で入れるきっかけを作るまでの大まかな手順は示せる。
そのための手段が、各章のタイトルにある
1「主体変容・率先垂範」
2「事前指導」
3「輝く教材」
4「イイ関係」
の4つである。
教師が学びを主体的に楽しめば、それは子どもにもうつる。
事前指導をしっかりすることで、子どもはゴールに向かって主体的に動ける。
輝く教材を用いることで、学びたい意欲を引き出せる。
イイ関係を作ることで、協同的な学びができる。
ただし、どれも最後に「かもしれない」というのがつく。
アクティブ・ラーニングではパッシブ・ラーニングと違い、与えられるものではなく、主体的に選び取るものだからである。
逆説的に言うと、いいと思えるものを提示しても、選ばない可能性があるということでもある。
子どものスイッチの入り方はそれぞれ違う。
だからこそ、多くの手段を身に付ける必要がある。
その大まかな方向性として、先に示したやる気スイッチの4つの手段は、有用であるように思う。
2015年10月23日金曜日
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