春の運動会シーズンである。
高学年だと、応援係を指導する。
応援係の指導法にも、自分なりの基本がある。
応援合戦に勝つことを目的化している訳ではないが、毎年結果的に良い集団に育っていると思う。
指導したことがないという方のために、根本に当たる部分を述べる。
応援係は、比較的活発な子どもが集まる。
最高に目立つ役なので、自然とそうなる。
どうやってなったかにもよるが、なった以上は役割を自覚する必要がある。
勘違いで多いのは「自分が輝く」が目的化している子ども。
そうではない。
応援係は、応援を通して全員を盛り上げる係である。
1年生から6年生までの全員の力を引き出す係である。
応援合戦では、自分が声を出すのは当然で、全ての仲間に声を出させる方が重要である。
この辺りの役割は、教えてあげないとわかっていないことが多い。
1年生からの「憧れ」で立候補していることも多く、経験は無いのだから当然である。
応援係には根底に「周りへの感謝」を絶対に忘れさせない。
特に立候補して選んでもらった場合は必ずである。
なれなかった仲間もいるのだから、その仲間が納得いく姿を見せる責任を負う。
光が濃ければ影も濃い。
最高に輝く分、影の部分が必要になる。
前に立つ分、多くの努力や責任を負う。
団長なら、応援の全てを家で何度も繰り返し練習して、一番に完全に暗記してくるぐらいは当然やって欲しい。
周りを輝かせようとしている結果として、自分も輝くことになる。
これは、部活動や陸上記録会などの全ての「選手」にも当てはまる。
周りの支えがなければ、練習もまともにできなかったはずである。
選手が共にがんばってきた仲間に応えようとするから、周りも必死に応援する。
その応援により、結局選手である自分にも良い結果が出る。
「選ばれる」ということの誇りと責任の自覚。
おごりが出るぐらいなら、選ばれない方がその子にとってプラスになる。
そういう気持ちを持たせて、凜とした応援係を育てたい。
2014年5月29日木曜日
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