拙著に次の本がある。
教育改革が進んでいるが、ここが大切という考えは変わらない。
新しいことを始めるためには、旧い何かを止める必要がある。
現場は既に一生懸命やっているのだから、改革がうまくいかない根本は、個々の努力量の問題ではない。
絶対的な時間の不足である。
時間を生み出すための道には、大きく二通りある。
一つは、お金をかけること。
人を雇うのも機械を導入するのもこれである。
タクシーに乗ることもハウスキーパーを頼むのも夕飯にピザのデリバリーをオーダーするのも同じである。
人の時間をお金で買っている。
全自動洗濯機やお掃除ロボットの利用も同じである。
機械の利用によって時間を買っている。
教育現場には、余分なお金がない。
だから、こちらの道では現場としてはかなり上に依存することになる。
勤める地方自治体次第ということになりがちである。
時間を生み出すもう一つの道は、今やっている何かをやめることである。
これは、現場の工夫である程度まかなえる。
時間をかけている割に単なる自己満足にしかならないものがある。
これをやめる。
過剰サービスといえるものもある。
これをやめる。
工夫なく惰性で続けてしまっていることがある。
これをやめる。
以前は必要だったものが不要になっていることがある。
これをやめる。
やめることで、時間は生まれる。
生まれた時間で、新しい何かが生み出せる。
教育改革のためには、やめること。
何かを始めることには、何かをやめることが前提である。
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