道徳の学習で、次のような教材を扱った。
地域のごみ拾いに父親に嫌々つれていかれる。
その中で、一生懸命やっている友人や地域の方々に感化される。
地域の人にお礼も言われる。
やっている内にやる気に満ち溢れていく。
単純に言うとそういう話である。
これは、作り話だが、実際によくあることでもある。
「働くこと」に焦点を当てた教材なのだが、流れからモチベーションについて考えた。
要は、なぜ主人公は一生懸命働こうと思ったかである。
子どもたちから、以下の要素が出された。
A 友達がやっているから
B 一生懸命やっている人たちをかっこいいと思ったから
C きれいになるのが楽しくなってきたから
D ほめられたから
E 道を通る人に喜んでもらいたくなったから
この中で、更にAは次の二つがあった。
A1 みんながやっていることを一緒にやりたい
A2 何か言われそう(仲間外れになるかも)
次に「自分だったらどれがやる原因になりそうか」を問うた。
B~Eもほぼ均一にいるが、Aは一番多い。
予想通りである。
やはり、周りの影響というのは大きい。
同調圧力もここである。
プラスにも使えるが、マイナスにもなる。
社会に生きていると、同調圧力はなかなか抗い難い。
ある本に載っていた話だが、難破船から海へ飛び込まねばならぬ時、船長は客に次のように言うというジョークである。
アメリカ人には「飛び込むとヒーローになれますよ」
イギリス人には「飛び込むのが紳士です」
イタリア人には「飛び込むとモテますよ」
ドイツ人には「飛び込むのがルールとなっています」
日本人には「みんな飛び込んでますよ」
日本人が同調圧力に特に弱いというのは、国際的な認識のようである。
やはり、動機は自分の中にもちたい。
そうするためには、自己信頼が必要である。
また、外部のルールに無思考に従うだけではいけない。
かといって、ルールが全く不要な訳でもない。
内発的動機付けの方が大切とわかっている。
しかし外発的動機づけの威力は大きい。
モチベーションについて、色々と考えさせられることのある時間であった。
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