2019年6月18日火曜日

クラス会議で授業参観

4月に、授業参観でクラス会議を公開した。
よくよく考えると、学級会の様子を授業参観で見せるというのは、意外にも初めてである。
(多分、皆さんの周りにもあまりいないのではないかと思う。)

なぜかというと、普通4月の授業参観というのは、担任の授業の様子を見に来る機会だからである。
しかも、子ども同士の信頼関係ができていて、学級会が成立する状態になってないと公開しづらい。
私の場合、持ち上がりなので、保護者は私の授業を何度も見ているし、子ども同士も互いをよく知っている。
持ち上がりならではできたことである。

議題の選定も授業の直前に出てきたものを扱った。
当たるも八卦当たらぬも八卦という感じだが、クラスの子どもたちが選んだものなら間違いない。
そういう信頼ができるのも、やはり持ち上がりならではである。

いつも通り、前回までの振り返りをし、次に議題を選定した。

振り返りは、2日に1回の自由席替えはどうだったか、という点である。
「色んな人と話す機会ができていい」
という意見がある一方
「すぐ変わるから落ち着かない」
という意見とで、半々である。
次週から、週1回のお試しに変更される。

議題は、遊具の使い方についてだった。
人気の遊具を順番待ちをしている時に、なかなか替わってくれないことがあるというもの。
「ルールは1回ずつ」というはずなのに、というものだった。

さて、これがなかなか面白かった。
わかって黙って聞いていたのだが、そんなルールは、実はない。
自分たちの中で何となく作っていたのである。
それが、人によって2回だったり3回だったりする。
それを「学校ルール」と信じ込んでいたようである。

議論していく中で、「あれ?5回まででしょ?」というような話になって、初めて変だと思ったようである。
ここは教師の出番なので「あの遊具について学校で定めた使い方のルール等は、特にないです」と伝えた。

ここから、本質的な話合いになった。
そもそも、ルールだからこうする、というような問題ではない。
みんなが気持ちよく楽しく遊べる、という一点である。

結局「注意・声かけ」「看板づくり」等々のアイデアを、
「とりあえず全部試して一週間様子をみる」
ということで落ち着いた。

こういうプロセスを踏むと、ルールやマナーに対する見方が変わる。
すべては、集団の全員が気持ちよく過ごすためのものであるとわかる。
学校生活への基本姿勢が、従属から主体にシフトする。

主体的・対話的で深い学び。
これを目指すなら、教師はなるべく引っ込む授業の仕方、生活の仕方を基本に考える必要が出る。
あらゆる場面で、可能な限り「コーディネーターに」回ることである。
それは、傍観するのではなく、必要な時に適切な支援を入れる仕事である。

教室における教師の在り方をどうするか、というのは、これからもっと考えていきたいテーマである。

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