理想の学級経営と失敗について。
どんな学級が理想だろうか。
思い描いたら、言語化して書き出して欲しい。
書くことで、はっきりする。
さて、それを見返してみて欲しい。
その中に「素直」と「従順」をはき違えたことがないか、要注意である。
ひたすら従順な子どもを育てた場合「学級崩壊予備軍」という状態になる。
とにかく先生の言うことを鵜呑みにしてきく。
先生が全て。
以前紹介した「担任喜ばせ組」「先生君主」の学級王国である。
これは時限爆弾のようなもので、次年度違う担任がもった時に着火して大爆発する。
この時限爆弾学級は作り方で2タイプに分かれていて、爆発の仕方も違う。
一つは、激しい飴とムチで作るもので、抑圧された欲求不満が次年度で爆発するタイプ。
この爆発は反抗期に入る高学年以降に起こることが多い。
もう一つは「前の先生は〇〇も全部許してくれた」という「わがままに緩すぎ」によって後で爆発するタイプである。
こちらは低学年からも出るもので、「小1プロブレム」と呼ばれるギャップもこの一種である。
さて、これらの学級経営をされると、次の担任はたまったものではない。
しかしながら、単純にこれを責めることもできない。
学校現場は、ただでさえ人手不足なのである。
そんな中「今年はどの学級も壊れないで欲しい」という、当面の問題解決を心から願う管理職が多くいるのは当然のことだろう。
そういう状況において、先の2タイプの場合は、とりあえず問題発生を先延ばしにはできるのである。
また、やっている方にも、決して悪意はない。
正直に言うと、私はどちらの型もやってしまったことがあると思う。
厳しくやりすぎて、次の若い担任の先生が逆になめられてしまったこともある。
楽しさを重視でやりすぎて、後で遠くから「やりにくい」と聞こえてきたこともある。
余談だが、中学校側は小6までのレクやパーティーの多さに辟易していることが結構あるということを、小学校の教師も知っておいた方がいい。
要は、誰しも一生懸命にやっているが、知らないところで失敗してしまっているということである。
それならば、何を重視して学級経営をすればいいのか。
繰り返しになるが、子ども自身の素直さである。
どんな教えも、柔軟に吸収し、取捨選択できる知性を育てることである。
子どもがそういうように育てば、誰がどう担任しても、大丈夫である。
素直な子どもをどう育てるか。
何年かけても追求していきたい、大きなテーマである。
2018年2月24日土曜日
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